二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 背中合わせの志 ( No.49 )
日時: 2012/02/18 11:04
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

18話「命令と感情」

空「ちょっ、海!!何言ってんの!?」
海「事実だろう。千姫様の命令があってこそ、私達は「千鶴様」と 
  いう存在を知ったのだから。」
空は言葉に詰まる。実際、その通りなのだ。
風「なるほど、海は命令で、空は感情で…か。」
薄ら笑いを浮かべると、風間は次に土方へ視線をむけた。
風「人間、貴様はどう思う。その娘について。」
土「…どういう意味だ?」
意味がよく分からなかったのか、土方が眉間にしわを寄せて聞き返す。
風「フン。簡単な事だ。人外の存在であるその女を、貴様等新選組は
  受け入れるのかと聞いている。」
雪「っ!!」
その言葉を聞いて千鶴が目に見えて分かるほど青ざめた。彼女は自分が
鬼だという事に多少なりとも恐怖を抱いていた。それを考えれば
当然の反応だろう。
土「……。何を聞くかと思えば。」
そんな千鶴を土方は一瞬だけ見た。そして風間に視線を返すと、
不敵に笑う。
土「受け入れなかったら、とっくに斬ってるだろ?」
その台詞に、周りの幹部も笑みをつくる。千鶴の顔色も戻ってきた。
そんな彼らを見て、海も空も最初に飛び出してきた時の表情に戻る。
海「風間様、これが最後です。」
空「千鶴さん近づかないと、言って下さい。」
そんな二人の言葉に風間は笑みをつくり、ただ一言。
風「断る!」
海・空「っっ!!!」
刀を手にした二人が無表情になり、今度こそ本気で風間に斬りか
かった。銀髪をなびかせて。