二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 背中合わせの志【参照400超感謝】 ( No.72 )
日時: 2012/04/02 16:59
名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)

31話「酒組酔夜」


夜桜を想い行くまま楽しんだ3人は、そろそろ皆の場所に戻ることにした。
千鶴と土方は、海より数メートル前に行き、楽しそうに喋っていた。
そんな千鶴を見て、海がちょっと暗い表情になる。

海「やはり、考えが違うと…難しいな」

ぽつりと呟いた。
皆の居る場所にたどり着いた。
酒組達が騒いでいるのを見て、海が怪訝そうな顔をする。
そして、先に行っていた千鶴や土方を走り抜ける。
その光景を目の当たりにした海は、顔に手をあて、悩ましそうに溜息を付いた。
そこには、泥酔している空の姿があった。
空には、あまりにも酒が強かったのだろう。

海「おい空!!いい加減にしないか!!」
空「へ?あぁ、海ぃ〜〜。これ、美味ひいよぉ」

海が空に渇を入れる。
空は、完全に酔いが回っていて、呂律が乏しい。
海の眼は、空の隣に座っている千に視線を映す。

海「千姫様!少し位空を止めてくださっても良かったのでは…!!…千姫様?」
千「なぁに?海」

千も少し酒を飲んでしまったのか、顔が赤らんでいた。
そんな千をみて、海の体は一気に脱力感を覚える。

海「こんなときに君菊さんが居たら…。こんな事にはなってなかったでしょう」
空「しょんなことより海ぃ。海も飲んだらぁ?」
海「結構だ、いらん」

酒を差し出してくる空の手を払う。
のらない海を見て、空はぶぅと頬を膨らませ、不機嫌になる。
後から来た千鶴や土方も、この光景には驚く。
左之助は、恒例の腹踊りを始めていた。
唖然としている土方と千鶴の隣を、海が歩いていく。

海「理解し難い…」

そして、少し離れた木の根元にぺたんと座った。
しばらくすると、海らしくはないが、無防備なまま寝てしまった。
酒騒ぎは、次の日の朝頃まで続いたらしい…。