二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂・オリジナル小説 ( No.2 )
日時: 2012/01/16 22:10
名前: みーぽん (ID: ouuVQhrA)

話まったく繋がってないけど、第二話。

『GUMI』の『最期のリボルバー』の歌詞をアレンジした、結構シリアスな小説です。(死ネタ注意)
一応、GUMI役がノブちゃん(今井信女)って設定で…
念のために言っておきますが、完全なるフィクションです。
キャラ崩壊半端無いので注意。

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   桜と少女とリボルバー

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「水無月美琴を、殺して来い」


局長が私に下した命令は、その一言だけだった。

美琴を、殺せと?

最初は、この人が何を言っているか理解できなかった。

でも、確かにそう言われた。


私の、たった一人の親友を、殺せと———



局長命令。

その言葉で、私の全てが決まる。

今まで、私は何人もの人を殺めてきた。

それが『命令』だったから。

『命令』なら、私は人を殺せる。


だから——



「ノブちゃん、急に呼び出しって、どうしたんですか?」

桜の木の下、美琴が首を傾げた。

いつもの様に、微笑みながら。

私はその問いには答えず、無言で懐に手を入れた。

そこから取り出したのは、局長に貰った、実弾入りのリボルバー。

それを、目の前に立つ彼女に向けた。

いつもの様に、無表情のまま。

でも、彼女は驚くそぶりを全く見せなかった。

微笑を湛えたまま、彼女は言った.

「私を殺すんでしょ?いいから、早く撃って」

意味が分からなかった。

局長から、命令を受けたときみたいに。

「佐々木さんの命令ですよね。私が真選組と内通してるって、疑われてるみたいです。
 邪魔者は、消す。…これが見廻組の掟です」

そう言った彼女。


最初から、美琴はみんな知ってたんだ。

こんな時になって、ようやく気が付いた。

でも——


「なんで、笑うの?」


悪いのは全部私なのに。

どうして、そんなに優しい顔をするの?


「いいんですよ。あなたが私を殺さなければ、あなたが殺されます。
 ノブちゃんが幸せになれるなら、私は、それでいいです」

「馬鹿…」

ぽつりと呟いた。

あなたは、お人よしすぎる。

やっぱり、私とあなたは全て、違いすぎてたんだ。

最初から。



私たちが出会ったのも、この桜の木の下だった。

『悪』だった私と、まだ純粋だったあなたが。


春に出会い、『仲間』になった。

夏にたくさん、思い出をつくった

秋の夜に、『悪』になった。

冬にすべて


終わりを告げた



撃鉄を起こし、指を引き金にあてた。

人差し指が小さく震えてるのが、自分でも分かった。

目の奥が熱い。

気が付くと、赤い瞳からぽたりと、雫が流れ落ちた。

「なんで涙が出るの…」

人を殺したことは、数え切れないほどある。

でも、泣きながら殺すのは初めてかな…

そんなことを思いながら、美琴に銃口を向ける。 


「ごめんなさい…」

私は最後にそう言った。

あなたは最期に———



「大好きだよ」



「———っ!」


美琴の言葉が聞こえた瞬間、引き金を引いた。

カチリという音、手には衝撃、ダンッという音。

目の前で美琴が、笑顔のまま崩れ落ちていった。


美琴は口元を少しだけゆるませて、地面に横たわっていた。

真っ白の制服を、真っ赤に染めて。


もしやり直せるなら、また二人で桜を見たい…

そう想いながら、美琴の傍に座った。

そのまま、銃口を自分の頭にあてる。

心配しないで。

きっとすぐに会えるから。


軽い衝撃と共に、激痛がはしった。


薄れゆく意識の中、私の前に、笑顔の美琴が見えた、気がした。



ずっと一緒にいようねって

いつも言ってたもんね———


         〈fin〉

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スイマセン、ほんとスイマセン。

二人とも殺してしまいましたが、話が繋がってる訳ではないので、また次回からは復活します(笑)
自己満足のために書いている小説なので、これからも温かく見守っていただけたら幸いです。