二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂・オリジナル小説☆参照数1000感謝です! ( No.68 )
日時: 2012/04/03 10:50
名前: みーぽん (ID: ouuVQhrA)

心菜さんリクエスト小説です!

一応、『信女ちゃん・ミスドほのぼの』です。
登場キャラは、信女ちゃん・美琴ちゃん・沖田さん・あとちょっと佐々木さんも。

無駄に長い上、色々と暴走しています。

・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。

これは、とある週末の出来事。


「ねえ、ドーナツ食べに行こう?」

「いーですよ…とでも言うと思いましたか?駄目です」

もう何度目か分からない、信女の「マスドに行こう」という発言。

対する美琴は、その台詞を一刀両断。

「期待させておいて落とすなんて…酷い」

「・・・」

今日は特に仕事が無く、暇を持て余している信女。

仕事に追われている美琴の傍で、ただひたすらにお誘い中。

「…暇」

———なら仕事を手伝え!

美琴の心の叫びも、当然信女には届いていない。

とは言っても…信女は基本、実戦任務担当なので、情報処理は得意とは言いがたいのだが。

「ドーナツは私のエネルギー源なの…ドーナツ食べたら仕事を手伝ってもいいけど…」

「・・・」

さすがに一日中コレだと、仕事が手に付かない。

そう思った美琴は、ついに折れた。

「分かりましたぁ!行けばいいんでしょ行けば!その代わり、帰ってきたら私の仕事を手伝う事!いいですね?」

「良いよ」

もう、やけくそになっている美琴だった。



…というわけで、見廻組女子コンビ、マスタードーナツにやって来ました。

「買ったらすぐ帰りますよ」

「此処で食べたい」

「どこで食べようが同じでしょ…」

ぴくり。この一言を聞いた信女な顔が、若干引きつった。

「同じじゃない。こっちの方が雰囲気を味わえるし、ドーナツに囲まれてると思えば幸せだから」

「何故あなたはドーナツのことになると途端に饒舌になるんですか!?普段無口なのに!」

キャラの変貌っぷりが激しい信女に、美琴は呆れ顔。

そんな美琴をスルーし、早速ドーナツ選びに入る信女。

「店内でお召し上がりでしょうか?」

「いや、持ちk「はい、店内で」

美琴の言葉をさえぎる信女。

もう諦めた美琴は、先に席に座っていると言い、その場を離れる。

「くれぐれも注文しすぎないようにして下さいね〜」

「分かってる」

そう言ったが、信女は食事制限なんてする気は毛頭ない。

美琴が立ち去ると同時に、普段の3割増しで輝いた瞳を、並べられているドーナツに向けるのであった。



ドーナツを乗せたトレイを抱えた信女は、美琴の姿を探して店内を歩く。

すぐにその姿は見つかった…が。

「…なっ?」

危うくトレイを落としそうになり、必死で支える。

美琴は、隣の席に座っている誰かと、話をしているようだった。

その誰かというのが…


「よー、信女。おめぇ、またこんなモンばっか食ってんのか?そのうち豚みたいに太っても知らねーぞ」

数秒の沈黙が訪れた。

「美琴、帰るわよ。今すぐ」

「なんでー?」

沈黙の後、信女は美琴の腕を掴むと、強引に席から立たせた。

トレイを器用に片手で持ち、もう片方で美琴の腕を掴んだまま、問う。

「何故…アレが此処に居るの?」

「『アレ』って!それはさすがにひどいのでは…」

「見てのとおり、サボりでさァ」

『アレ』呼ばわりされた男——沖田が、信女の質問に答えた。

「…アナタのような男が居たら、此処が穢れる。帰って」

「俺が先に此処に居たんでィ、そっちが帰れ。」

途端、店内がギスギスとした空気に。

「テメェとは、いつか決着を付けようと思ってたんだよなァ」

「それは奇遇、私もよ」

どんどん、場の空気が暗くなっていく。

二人が腰の刀に手を伸ばした辺りで、店員が声を掛けてきた。

「あの、お客様…他のお客様の迷惑になりますので…店内でそういう行為は…」

「店内ならダメなの?なら、外に出ましょうか」

「そういう意味ではなくてですね…」

オロオロとうろたえる店員に同情した美琴は、二人のバトルを止めに入る。

「止めてください、二人とも。江戸の平和を守るために構成された組織の人間が、率先して治安を乱す行為をするのは良くないですよ?」

何やら難しい言葉を使って、必死でストップをかける。

「まあ…また問題を起こすわけにもいかないし…」

「ドーナツ…食べようか」

美琴の説得が効いたのか、なんとか二人は席に着いた。

「ふぅ…」

精神的にかなり疲れた美琴が溜息をつく。

その隣で、信女はドーナツをもくもくほおばっていた。

勿論、お気に入りのポンテリングから。

「よく飽きねーなァ、そんなモンばっか食って」

隣の席から聞こえてきた嫌味に一瞬反応したものの、ドーナツを食べる手は休めない。

「…ポンテリングを笑うものはポンテリングに泣く」

そして、謎の格言らしきものを呟いた。

ひとしきり、無言でドーナツを食べる一行。

信女が名残惜しそうに最後の一つを手に取った、そのとき。

信女と美琴のポケットが、同時に振動した。

「あ…」

二人で顔を見合わせて、ポケットから出したものは、携帯電話。

美琴がそれを操作して、『メール受信箱』を見る。

「見たくないんだけどなあ…」

そう言って開いたメールは…


 『受信メール一件・fromサブちゃん


   二人が帰ってこないから心配だお(汗)

   ドコ行ってるの???

   多分、ノブたすが好きなトコでしょ?お見通しだヨ(´ω')


   P.S迎えに来て欲しかったらメールしてネ     』


予想どおり、佐々木からのものだった。

「「ホント、うっとおしい…」」

見事にハモった二人の台詞。

「そのメール、お前らのトコの局長から?キャラ崩壊半端無ぇだろ…」

いつの間にか、沖田も画面を覗き込んでいた。

「そろそろ帰らないと…」

美琴の言葉を聞いて、信女は最後のポンテリングを口に運んだ。

「美味しい…」

そう呟いて、手に残った最後の一口を見つめる。

それを口に入れて、信女は満足そうな顔をする。

「ドーナツだけで何故そこまで幸せになれるのか…」

「謎ですね…」

首をひねる美琴と沖田。

「…俺も、そろそろ帰るか。土方さんにどやされると思うがなァ」

沖田が、上着を持って席から立ちあがった。

それを見て、信女と美琴も席を立つ。

「あ〜、帰ったら仕事の山かぁ…」

「一気に現実に引き戻された…」

「屯所に戻りたくねェ…」

三者三様に言いながら、出口に向かう。

「ありがとうございました!」

店員の明るい声が響く。

色々騒動があったものの、三人は楽しい(?)時を過ごせてよかった、と思っていた。

   〈fin〉
・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。

心菜、リクありがとう!

ノブちゃんの格言は、例のやつから(笑)
リクエストとかなり違ったかもしれない…

読んでくださった皆様、ありがとうございました。

リクエストあったら言ってください!(書けるか分からないけど)