二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夢想サ。【REBORN】 ( No.4 )
日時: 2012/01/15 10:40
名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
参照: http://yaplog.jp/re-bo-rn_com/


ベル夢/狂愛
—→惨めな愛に。








神様は、何で人にこんな感情を授けたんだろう。
これがなかったら、私はどんなに楽だっただろうか。


「痛い!…酷いよベル。何でこんな事するの…?」

「そんなん、愛してっからに決まってんじゃん。」


私がそう問いかければ彼は口端を上げて笑った。
愛用のナイフで私の首筋を沿わせると、深紅の血が伝う。。
それを見ればベルは楽しそうにまた傷を付けていくんだ。


「妃が悪いんだぜ、オレ以外の奴を見るから。」


嗚呼、きっと彼は狂うほどに私を愛している。
それが今、この形で、体に刻み込まれているんだ。
彼が言うには、これは"王子のモノの証"なんだと。


「言ってみ、愛してるって。」


そう言って私の顎を上げれば顔を近づけた。




———愛が欲しい。

それは、誰もが望んでいるけど、必ずしも手に入らないもの。


それは、時に人を狂わせてしまうもの。


なぜ神様は人間にこんな感情を授けたの?


嗚呼、きっと神様も愛されたかったのね。


例えそれが狂愛になっても。


なんて、自問自答を繰り返す。




私は首を横に振った。


「あっそ、なら壊れちゃえば。」


そう言って振り下ろされるナイフ。不思議と痛みは感じなかった。
だって、長かった苦しみから逃れられるから——。








(惨めな愛に。)
終止符を打つ。




振り下ろされたナイフ。
それはギリギリ急所を外れていて—。
嗚呼、まだこの地獄の日々が続くのね。






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おつかれさまでした!