二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢想サ。【REBORN】 ( No.5 )
- 日時: 2012/01/15 11:09
- 名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
- 参照: http://yaplog.jp/re-bo-rn_com/
スクアーロ夢/甘
—→これはきっと。
今日は、彼の様子がいつもと違う。
何かフラフラだし、ボスにグラスを投げられても何も言わない。
「スクアーロ!」
「う゛お゛ぉい……妃かぁ…。」
そう言って力無さげに笑うスクアーロ。
そして何故か身体を壁に預けながら歩いている。
「フラフラだけど…大丈夫?」
「あ゛ぁ…少し寝不足なだけだぁ……。」
彼はそう言うけど、本当かな。
任務で傷を負ったのかと思ったけどスクアーロの任務はなかったし…。
私は思い立って、彼の腕を引き額に触れる。
「…やっぱり。熱あるじゃん。」
スクアーロは驚いた様子で目を見開いた。
驚くのはこっちよ。こんなに熱いのに何で何も言ってくれないの。
私が部屋まで運ぼうと腕を肩にかけるとそれを冷たくあしらわれた。
「やめろぉ。俺にかまうなぁ゛!」
目の前のヤツは病人だっていうのに、大声を張り上げた。
「病人のくせに何言ってんのよ。」
それでも嫌がるスクアーロを部屋に運ぼうとする。
普通なら、私の力なんて適う筈ないのに、彼は風邪の所為か抵抗するが無意味に終わった。
そしてベッドに寝かせる。
「とりあえず寝てて。今、何か食べられそうな物を…。」
「良いつってんだろぉがぁ!てめェ、おろすぞぉ!!」
はいはい。起き上がった彼を私は再びベッドへ倒れさせた。
彼はぐっ…と悔しそうに唇を噛み締める。しかしまた直ぐに反発した。
「こんな事されても迷惑だぁ!さっさと出て、ゴホッゴホッ」
あぁ、もう黙って?
私は彼を無視して薬と食べ物を取りに行く。
帰って来るとさっきよりも具合が悪そうに咳込んでいた。
「はい。これ食べて。」
「……。」
お粥を差し出すとスクアーロはそれを黙って見つめる。
「…何か?」
「いや……それちゃんと食えんだ「何か?」
微笑むと彼は無言になった。
失礼な。これでも料理は得意な方よ。
それでも尚、スクアーロはお粥を見つめたまま。
「何、食べさせて欲しいわけ?」
「な゛っ…!んなわけあるかぁ゛…!」
冗談に赤面するスクアーロ。何か可愛いんだけど。
そうなられるともっと意地悪したくなるのが人間の性よね。
私は一口掬うと彼の口に近づけた。
「はい、あーん。」
「っ……!」
そうして更に真っ赤に。だけど一向に食べようとしない。
いつまでたっても開くことのない口に無理矢理入れた。
「ふぅお゛ぉい…!」
「食べてるときはしゃべらない。」
私がそう言うと彼は黙って食べた。ふふ、可愛い。
すると唐突にスクアーロが口を開く。
「…もし、お前にうつったらどうすんだぁ…。」
「!、わ、わたしは大丈夫……。」
真っ直ぐに私を見る瞳に少したじろいだ。そして目線を逸らしてしまう。
ホント、いつもの彼じゃないみたい…。スクアーロは言葉を続けた。
「俺がよくねぇ。」
おかしいのは私の方かもしれない。
その言葉に特別な意味なんてないのに、心臓が煩い。
見ればスクアーロが私の腕を掴んでいる。
「…わたしもう行く——…んっ」
不意に唇を奪われたと思えば彼はそのまま後ろへ倒れこんだ。
……本当、なんなのよ。
(これはきっと。)
風邪の所為
…だよね?
これで起きて覚えてないとか言ったらマジで殴る。
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おつかれさまでした!