二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夢想サ。【REBORN】 ( No.9 )
日時: 2012/01/16 21:37
名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
参照: http://yaplog.jp/re-bo-rn_com/

ベル夢/甘
—→子供の頃の小さな約束。








双子とかぶさけんな。
ただ生まれるのが少し早かっただけだろ?
みんな口を開けばジルジルジル。オレは何なわけ?


「あなた、王子でしょ!」


今日はオレの8回目の誕生日。
城では盛大に誕生会が開かれている。
だけど、興味ないね。

だから今こうやって抜け出して草村で寝てたわけ。
そしたら見知らぬ小さい女が指を指してきやがった。


「ベルフェゴールさまだ!」


妙に自信に満ちた顔でニコニコと言いのけるソイツ。
何でオレがベルって分かる?てか何で王子って分かるわけ?


「…お前、誰だよ。何でオレが王子だって分かんの?」

「わたし?わたしは妃だよ!それより、何で王子様がここにいるの?」


王子が聞いてんのに、質問を質問で返してきた。
何この女、めんどくせー。


「だって今日はお城で誕生会でしょ?居なくていいの?」


首を傾げて訪ねてきた。
バカだろ、そんなの


「オレはいらねーんだよ。ジルがいれば成立つから。」


そう吐き捨てれば、妃とか言う奴は俯いて黙る。
暫くそのままでいるから声を掛けようとしたら、


「ふっ、うああぁぁあん!ひっく、ぅう」


大きい声で盛大に泣き始める。
ホントなにコイツ。赤ん坊かっつーの。
てかさ、何で泣いてんの?


「そ、なこと、い…な、で…っ!わた、わた、は……。」


………言いたい事がさっぱり分かんねぇ。
妃は自分で目から溢れだす涙を拭う。
そしてがしっと唐突にオレの手を掴んだ。


「わたしはっ!ベル君が生まれてきて良かったと思ってるから!!」


真っ直ぐに、オレを見る小さい瞳。
驚いたし。まさかそんなこと言う奴がいるなんて。

なぁ、本当にそう思う?オレはいても良いの?

見るとまた女はメソメソと泣き始める。
ったく……マジで面倒なんだけど。


「っふえ…?」


その瞼にキスを落としてやった。
妃は吃驚して何が何だか分かんないみたいだ。

「10年後、迎えに来てやる。そしたら結婚しような。」

「うん、約束だよ!!」


へらっと笑う。結婚の意味分かってんのか?
でも約束の指切りしたし、王子の言う事は絶対だもんね。
覚えてないとか言ったらハリセンボンにしてやれば良い。

















「———ん…、なつかし、この夢…。」


目を覚ますとそこはいつもの見慣れた自室。


「ベール!おはよっ!何の夢見てたの?」

「あ?うししっ。秘密!」

「ひっどーい!教えてくれたっていいじゃない!」







(子供の頃の小さな約束。)
まさか本当になるなんて思わなかった。
まぁオレ王子だし?不可能な事なんかねーっつーの!




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おつかれさまでした!