二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夢想サ。【REBORN】 ( No.10 )
日時: 2012/01/15 14:01
名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
参照: http://yaplog.jp/re-bo-rn_com/

ベル夢/甘
—→可愛くないのはお互い様。





「ベル、また牛乳?」

「うしし、牛乳サイコー。」


ぐびっとまた牛乳を口にするベル。
私には理解できない。一体牛乳のどこが美味しいの?


「妃も飲めばー?」


そう言ってベルは飲みかけの牛乳を私に突き出す。


「なっ…!?」


バカじゃないの!?なんて大声を張り上げる。
やば、絶対顔赤いって。
だってコレ、かか、かかか間接キスなわけでしょ?


「しし、冗談だっつーの。誰がお前なんかに王子の飲みかけあげるかよ。」


そう笑うベルが以上にムカつく。またからかいやがったわね…。
じゃあはじめから聞くなっての!!

なーに意識してんだかーってまだ笑ってる。
あぁそうですか。私がそんなに面白いですか。


「つーか、牛乳飲まねーからそんなチビなんだよ。チビぱ」


ベルが言い終わる前に私はパンチを入れる。彼の言おうとしている事は…大体予想がつく。
私は身体のいたるところが小さい。特に身長に胸。私だって気にしてるのに……!


「ってめ…王子殴るとかありえないから。」

「女の子にチビぱい言う方がありえないから!」

「王子まだ言おうとしてないしー。もしかして自覚済み?」


ブチッ。
私の中で何かが切れた。


「あんたの言おうとしてる事なんて分かるわこんちきしょ——!!」


そして爆発。暴れる私を背後から誰かが押さえつけた。


「う゛おぉい!うるせーぞぉ!」

「スクアーロ……。」


見るとスクアーロが青筋を浮かべていた。


「違うよスク!ベルが私をチビチビ言うから!」

「チビぱいな。」

「一緒じゃボケぇ!!」


私は更に大声を上げる。


「むぐぅ!?」

そして私の口をスクアーロが右手で押さえつける。


「いい加減にしねーとボスさんが怒るぜぇ!!」


ん。
この一言に私は唸り声を静める。
怒ったボス……考えるだけで怖い。

大人しくなった私を見てスクアーロは手を離す。
そしてそのまま部屋を後にした。


「まったく…ベルの所為だよ。スクに怒られたじゃん。」


小声で睨みつけるとベルはなぜか無表情。
ありり?


「何?スクアーロに怒られたら不味いことでもあんの?」


明らかに、声が低い。不機嫌オーラが全開だ。
別にないけど…と私はベルのオーラに圧倒されしどろもどろに答える。


「つかもしかしてお前スクアーロが好きわけ?」

「はぁ!?」


何を言いだすかと思えばこの男は。


「スクみたいな人は好きだけど、だからってスクが好きってわけじゃ…。」

「ふーん。」


え、なに。もしかして地雷踏んだ?
いつの間にかベルの手に握られているナイフ。
この状況、ヤバすぎない!?


「王子優しいから良い事教えてやるよ。
スクアーロはお前みたいなぺちゃぱい相手になんかしねーっての。」

「んなぁ!?」

「つか誰も相手にしねーと思うけどー?」


そこまで言うかっ!
せっかく大人しくなった私にベルは油を注いだ。
いい加減腹が立つ私。あんたにそんな事言われる筋合いないっつの!



「あんたねぇッ!いくら私が嫌いだからって言って良い事と悪い事が…!」

「王子別に嫌いじゃねぇし。」


…………………は。
思わず拍子抜けた。そして思考停止。
こいつ——…またからかってんの!?


「つーかさ、お前気づかないわけ?
オレがこんなわっかりやすいようにやってんのに。」


言葉の意味が、今ようやく分かった気がする。
ようするにあんたが不器用なわけね。
それとも気づかない私?なわけない。


「あのさ、ベル。言わなきゃ伝わらないこともあるんだよ?」


途端に黙り込むベル。


「…王子に言わせたんだから責任持ってつきあ「違うでしょーが!」


ベルの頭を引っぱ叩く。
彼はしばらくしてから頭を恥ずかしそうに掻いた。


「…好きだぜ。付き合ってくんない?」


そう言って顔を真っ赤にするベルに見ているこっちまで赤くなる。
どきってうっかりなっちゃったじゃない。


「そこまで言うなら付き合うけど?」

「けっ可愛くねーやつ。」

「どっちが!!」






(可愛くないのはお互い様。)


「ウソ。本当は嬉しい。大好きだよ、ベル。」
「…王子の方が好きだし。」





——————————————————————————————————————

おつかれさまでした!