二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢想サ。【REBORN】 ( No.11 )
- 日時: 2012/01/16 14:16
- 名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
- 参照: http://yaplog.jp/re-bo-rn_com/
ベル夢/死ネタ
—→もしも生まれ変わったその時は。
ベルは、Sランクの早朝任務に出た。何気ない日常。何気ない会話。
思えば、何でこの時止めなかったんだろうって考えが何度も何度も頭を巡った。
「ねぇ、ベル。ちゃんと帰ってきてね。」
「ん。当り前じゃん。じゃ行って来んな。」
そうして私の額に口づけを落とすと早々と行ってしまう。
この仕事上、何があっても文句を言えないのは分かっている。
でもやっぱり不安で、ベルがいなくなったらって思うと…—怖くて溜まらない。
降りしきる雨。私は濡れたその地面を優しく撫でた。
手は泥だらけで、おまけに血が滲んでいる。
———嗚呼、だから言ったのに。
ちゃんと帰って来て、って。
ルッスの話によると敵は他のファミリーとも手を組んでいたらしく、人数は圧倒的で不利な状況だったらしい。
その情報を聞きつけたスクアーロたちが駆け付けた先にベルは—…。
スクアーロは私のためをと思ったのか、ベルを連れて帰って来た。
そして今、ベルの居場所は私の下の…———土の中。
「冷たいよ、ベル。」
ベルの上をそっとを撫でる。
湿っぽくて、冷たくて。余計に虚しくなった。
ベルに向かって一人こんな事を呟く。
「ねぇ、前に、貴方が言った事、覚えてる?」
それは唐突過ぎる言葉。命令口調で"俺と付き合え"なんて言ってさ。
ああそうそう、後こんな事も言っていた。
"絶対泣かせないから。オレが傍に居るし。だってオレ…"
「王子だもん…って……。」
涙が雨と一緒になってベルの上に落ちた。
「約束したじゃない…っ!私、待ってる…から…!」
どんなに叫んだって彼に届く筈のない私の声。
虚しく響いて、どこまでも暗い曇天の中に消えていく。
これから私はどうして生きればいいの?
大切なベルが居ない世界なんて私にとったら意味ないんだよ。
お願い、帰って来て。私はここに居るから。
「愛してるよ、ベル。」
きっと私の声は彼に届いている。
「今度はさ、ジャッポーネに行こうよ。ベルの言ってたスシって言うの、食べたいなぁ…。」
それから。
「ほら、私をお姫様にしてくれるんでしょ?ベルのお姫様に。」
だからさ、約束して。もしも
(もしも生まれ変わったその時は。)
また愛し合いましょう。
晴れた空。
ベルが笑ったような気がした。
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おつかれさまでした!