二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【REBORN】夢想サ。【短編集】 ( No.35 )
- 日時: 2012/01/28 22:21
- 名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: mwHMOji8)
- 参照: http://_____
スクアーロ夢/切死ネタ
—→自業自得のアイ言葉。
愛してる。
それだけでいいの。
それが聞けたら安心できるから。
「大した用がないなら帰れェ。」
スクアーロは明日の任務の種類から一切も目を離さずそう言った。
彼にとって、明日の任務がどれ程大事かなんて誰よりもよく分かってる。
それは彼の性格と、何よりも、ボスに捧げる忠誠心。
でもね、私の用事はそんなものより、ずっと大したものなの。
「スクアーロ、愛してるって言って。」
そう言えば彼はわずかに目を向けるだけ。
でもすぐに、
「愛してもねー女にそんな事言えるわけねーだろうがぁ。」
目線を戻して吐き捨てた。
感情なんて籠ってなくてなくていいから。
その言葉だけ聞かせてよ。
この台詞を何回繰り返しただろうか。
始めは相手にしてくれなかったのに彼はとうとう痺れを切らして怒声を響かせた。
「良い加減にしろ゛ぉ゛!邪魔だぁ!とっとと帰」
聞きたくなくて無理矢理唇を塞いだ。
離されないように強く強く押し当てて角度を変える。
暫くして離すと、二人の間に吐息が漏れた。
「…—言って……。」
小さな声で呟く。
「…愛してる。」
やっと聞きたかったその言葉がようやく彼の口から零れた。
「——もう一回…。」
「愛してるぞぉ。」
その後再び唇を重ねる。そしてキスのあとには愛してるの言葉。
忘れないように口づけを刻んで耳を澄ませて———。
交わしていく内にいつからか、キスの味がしょっぱくなった。
「…私も、愛してる。」
私が言うと彼は何かを呟いた。
聞き返そうとしたら彼のキスで阻止される。
きっとこれが、最後のキス。
翌日、ヴァリアー幹部が一人減った。
そして急遽直ぐに穴埋め用の幹部が部下から選ばれるらしい。
バカみたい。あの人の変わりなんて世界中どこ探したっていないのに。
スクアーロは昨日の任務に行ったあとから帰って来ない。否、帰らぬ人となった。
今回のボスの決定には私も否を感じていた。彼一人では無理があったんだ。
ボスだけじゃない。スクアーロ本人だって楽しそうだなんてくだらない事を言うから。
どうせいつもの忠誠心でしょ。ボスの命令は絶対だとかいうアレでしょ。
"オレがいなくても…。"
あの時彼が呟いた言葉。はっきりではないけどそう聞こえた。
彼だってプロだもの。きっと自分がこうなることを分かっていたんだ。
だから、
愛してるなんて言ったら私が傷つくから。その言葉を閉ざした。
残された私がどんなに苦しむかを彼は恐れたんだ。
私はそれを知っていた。彼は優しい人だから。
拒む理由を知っていながら無理に言わせた酷い私。
彼の言うとおりだわ。
(自業自得のアイ言葉。)
嗚呼、残された私にどんなにその言葉が残酷に聞こえるだろう。
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うーん…、上手くまとめられなかったですね(-"-)
設定ではスクと女の子は付き合ってたんです。
でもスクが任務に行くことになって死を予期した女の子は"愛してる"の言葉を求めます。
(それを言ってもらえれば彼が死んでも安心できるとのこと。)
でもスクは自分はいなくなるのにその言葉を言ったら彼女が傷付くと考えます。
拒んだ結果彼女の言うとおりその言葉を言います。
でも結果スクは死んでしまいます。
彼女はスクのそんな優しさを知った上で言わせました。でもあまり後悔はしてないんです。
"愛してる"の言葉と交わした口づけがあるからです。
(でもやっぱり苦しいんです。)
ここまで見ていただきありがとうございました!
お粗末様です!