二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ______夢想サ。【REBORN短編集】ヴァリアー贔屓 ( No.52 )
- 日時: 2012/02/28 18:49
- 名前: 透子 ◆GRRPdDaVH. (ID: T3.YXFX2)
- 参照: http://_____
ベル夢/甘
—→振り回される王子。
暗殺が仕事なのに、何でこんな事しなきゃなんねーのってオレも思うよ。
だけどこれも一応任務なわけだし、何よりボスの命令だから流石の王子も仕方なくやってんの。
「なぁ、怒ってんの?」
「…別に?私が怒る理由がどこにあるって」
「オレが他の女とキスしたから。」
「…っ、」
王子がそう言えばビンゴだったみてーで、途端に口ごもった。
正確には"王子がキスされた"だけど。
オレは今、敵マフィアのボスの女から情報を得るため、所謂潜入捜査をやってる。
これがまたちゃちーな仕事で相手の女は簡単に王子に惚れ込んだ。
そしてあろうことか、別れ際に白昼堂々と接吻を交わされた。
そこに偶々居合わせたらしい。
覚えのある気配に振り返れば妃が居て、その瞬間をばっちり見られた。
訳を話そうにも女が居るし、妃は走って行っちまうし。
そしてやっとアジトに着いたのが夜の九時頃。
バカなアイツは誤解してるから弁解しようと部屋に向かう。
その途中、偶然にも向かい側から妃がトボトボ歩いてくる。
オレの存在に気がついたのかハッと顔を上げると—…来た道をダッシュで引き返してった。
「ってめ!」
王子から逃げるなんて良い度胸してんじゃん。
内心黒い笑みを浮かべながらもその後を追いかける。
「ちょっと!何で追いかけてくるの!?」
「お前が逃げるからだろが!」
まぁそこはさすが王子なわけで。
妃にあっという間に追いついて隊服のフードを引っ張った。
そして後ろに放たれた身体を受け止めてやる。
妃はすっぽりと腕の中に納まった。
———的な事があってやっと現在に至る。
「っ私は!ベルが誰とキスしようが関係ないし……。」
ごにょごにょ。そう口を動かすコイツの視線は斜め左へ。
まーた心にもないこと言っちゃって。
ケッコームカつくぜ、それ。
両肩を掴んで無理矢理こっちを向かせる。
視線がばっちり絡み合いさっきのお返しに唇を重ねようとした、その瞬間。
「い・や—————!」
妃が暴れ出した。
じたばたと手足を動かし必死に逃れようとする。
……王子とすんのが、イヤってこと?
拒絶されて思わず口あんぐり。
かなりショックなんだけど。
「悪かったって!取敢えず落ち着けよ。」
「もうっ!他の人とキスしたのに触れないでよ〜…っ!」
妃が泣いた。つうか泣かした。
でも驚いたのはそれよりコイツが言ったこと。
そういうことね。
キスを拒まれた原因はそれか。
「え、ちょっベル!?」
妃の驚いた声が耳に響いた。
オレは気にもせずお気に入りのボーダーシャツで自分の口を目一杯拭く。
「切れるから!ああ、ほら赤くなって…!」
白い手が伸びて腕を掴まれれた。
なんか血の味がしてきたけどまぁいっか。
今はそんなのカンケーねーもん。
「なぁ、これならキスしてくれる?」
そう言えば妃は顔を赤く染めて小さく頷いた。
「…っん」
唇を重ねる。
愛しい体温、感触、味。
やっぱ妃のちゅーが一番甘い。
なんて怒られるから言わねーけど。
苦しそうにしたから離してやった。
「機嫌は直りましたか?お姫サマ♪しししっ」
「は、はじめからいいもん…。」
あっそ。
そう言っては意地を張る口にもう一回キスをお見舞いしてやった。
(振り回される王子。)
言動に揺さぶられたり、自虐したり。
案外悪くねーかも。
王子的にもう一個気になる事がある。
「お前あそこに居たのホントに偶然かよ?」
「……………。」
「あっ!てめ逃げんな!」
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実は尾行してた
何て言えないのです∩^ω^∩
王子が血を流しても平気なとこは
触れないでください^p^
ここで一つ訂正……
ベル君はМじゃない!