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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: カタストロフィーは永遠に、 〈inzm〉 ( No.38 )
- 日時: 2012/02/16 15:57
- 名前: 天音 (ID: P/D0CuiW)
(2)
「……んじゃ僕もう行くし。透空店番宜しくね!!……で、不本意極まりないけどヒロトと晴矢は僕に着いて来てくれる?」
すとん、と椅子から立ち上がり出入り口に面を向ける結祈。
未だ彼女の話の理解が出来ているような、いないような夢月夜行店員陣始め透空にラティア、ティアラ。ひらひらと手を振り、同じく話の分かっていないヒロトと南雲を無理やり連れ、日光のきらめく外界へと姿を消した。
最後にいらぬ伝言を残しつつ。
「あぁ、忘れてた。ラティア、仕事残ってるのに無理やりこんな所連れてきてごめんね?でもラティアにも、脱走してたティアラにも頼みたいことがあってさ、
少しだけ、“お客様”の相手して貰いたかったんだよ。」
意味深に笑い、“宜しく”と付け足した後。店から姿を無くす結祈に誰かが疑問の声を投げたが時既に遅し。
残ったのは店員三人に店員代理の透空、“四つの涙”の王位を持つラティアとティアラ。軋んだ音を立てる扉から漏れ出す日光と僅かな緑風と
「あれぇ、バレてたの?不視結界張ってたのにぃ?」
「まぁ……話の流れからするとそうらしいな。流石に三人での追跡は無理があったということか。」
「仕方ないよ、相手が相手だったんだからね。きっと“牡丹様”も許してくださる。」
軽やかな声と気が滅入る程の甘い花の香り。
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