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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【薄桜鬼】 死神少女と約束の桜 ( No.17 )
- 日時: 2012/01/20 18:23
- 名前: 雛苺 (ID: X9g0Xy3m)
- 参照: 元・悪魔ビビでございます。
第6話
「なら話は早いじゃないですか。殺しちゃいましょうよ」
沖田は口元に笑みを浮かべて言った。突然の一言に全員が言葉を無くす。そんな沖田に唯一、伊織はにこりと笑った。
「いいですよ?別に殺しても。私、死にませんから」
「へぇ・・たいした自信だね」
「えぇ。私は断言できますよ?私たちは貴方たち全員に勝つ自信があります」
「ふぅん・・じゃあ手合わせ、してみる?」
沖田は殺気の込めた眼で笑った。
「総司。いい加減にしろ」
そんな2人のやりとりに終止符を打ったのは斎藤だ。沖田は不服そうに斎藤を見る。
「君たちは何故、羅刹の事を知っているんだね?」
近藤が静かに言った。そこに殺気は籠もっていない。基本お人好しな性格なのだろう。
(早死にするタイプだね)
伊織は心の中でそんな事を思いながら顔にはにこっと可愛らしい笑みを浮かべた。
「雪村綱道と関わりがある、・・と言えばご理解頂けるでしょうか」
「父様をご存じなんですかっ!?」
「「!!」」
身を乗り出して食いついてきた少年を2人は眼を見開いて見つめた。瞬間、伊織の少年に対する眼が変わった。
(あの子が綱道の娘------------雪村千鶴か・・)
伊織はその顔に優しい笑みを浮かべ、一つ頷いた。
「えぇ。昔-----------すっごくお世話になったんです」
「いいお父様をお持ちですね」
にこりと穏やかに言う伊織の言葉を聞いて、千鶴は照れたように頬を染めた。
「良かったな!千鶴」
「うん。嬉しい」
藤堂の言葉に千鶴は嬉しそうにはにかんだ。
その様子を伊織はただ誰にも気付かれないように冷たい瞳で見つめていた。
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