二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【薄桜鬼】 死神少女と約束の桜 コメ・友達募集中! ( No.65 )
- 日時: 2012/02/03 19:28
- 名前: 雛苺 (ID: X9g0Xy3m)
- 参照: カフェオレよりミルクティー派!
第19話
「伊織は体調がまだ本調子では無いのでしばらく部屋で休養させたいのですが」
「あぁ!そうしてくれ」
昴の申し出に近藤は頷く。むしろ其れに賛成のようだ。
「ありがとうございます。ただ、少々頼みがありまして・・」
「頼み?」
「はい。------------------伊織の部屋には僕以外に誰1人として入らない、そして絶対に伊織と会わないで欲しいんです」
「・・それは一体どういう意味だい」
近藤は眉を寄せて昴に問う。昴はにこりと微笑んだ。
「伊織は先ほどお伝えした様に体調が優れません。なので極力、というより絶対に誰かとの対面を避けたいんです」
「だが、君が巡回の時はどうするんだね」
近藤の最もな疑問に昴はやはり笑顔で、そしてキッパリと答える。
「大丈夫です。伊織は僕が居ない所では苦しみません」
その言葉の意味が分からず首を傾げる近藤だが、「分かった」と頷いた。やはり近藤は最初に伊織が思ったとおりお人好しらしい。一礼して近藤の部屋から出ると、藤堂、永倉、原田の三人組と鉢合わせになった。昴は心の中で、げ、と顔をしかめる。
「昴!!伊織の様子はどうなんだよ!?」
(ほらな・・・)
絶対に言うと思った。藤堂は昴の予想通りに昴に食いついてきた。
「まだ、体調が優れません。しばらく休養させてもらいます」
「そっか・・じゃあ俺、見舞いに・・・」
「あ、すみませんが・・伊織の為にもしばらく会わないで頂けますか?」
昴が苦笑して、申し訳なさそうに言うと藤堂は「そうだよな・・」と呟いた。
「悪い!そこまで気が廻らなかった!!」
「いいえ大丈夫ですよ」
三人に微笑み昴は自室へと足を進める。
「ただいま、伊織」
身体を起こしぼうっと天井を眺めていた伊織は昴の声に反応し、ぱぁっと顔を輝かせる。
「おかえり!すばる!!」
---------------------あの夜から伊織は幼くなった。