二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.38 )
日時: 2012/05/22 21:54
名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)

【二十四時限目 思い人との空間は幸せだけではないのです。】
「……」

フィナーレの魔力の乱れと、何者かの魔力を感じ取った四季は、2階へ続く階段を見つめていた。
(魔力の乱れは、感情の起伏で変わるので、三流魔術師学科でも感じれる。) ※四季は上位級に入る灰色魔術師学科生徒なので、一流である。

ゼロムの魔力は常時乱れている為、論外にしよう。

とにかく、フィナーレは何者かと接触したと見るべきだ。

「……ゼロム、キミ、ちょっとフィナーレのとこにいってきて」
「あ? 何でだよ? 鍵貰ってねぇぞ?」
「鍵はボクが貰っておくよ」
「そうか、ならいってくる」

ゼロムは階段を昇って、フィナーレの居る階へと向かった。——

——フィナーレは、目の前の人物に釘付けになっていた。
それもそのハズ、目の前の人物は、己が探していた者なのだ。 これでおいそれと立ち去れるワケがない。

「……お前が、ゼロムと四季と共に来てたのは、この部屋の窓から見えたぞ、フィナーレ」
「ミナツキ……」

ミナツキは困ったような顔をし、フィナーレに言った。

「フィナーレ、私を追いかけるのは勝手だが、お前を危険にはさらしたくない……悪いが、もう、諦めてくれ……」
「……」

フィナーレは、ベッドに座り、悩んだように腕を組むミナツキに、問いかけた。

「……ミナツキ、ひとつだけ、聞いて良い?」
「……? 何だ?」

「……貴方は、ベーゼの元へ、本当に……自分の意志で、いったの?」

「……そのことか」

……ミナツキは目を伏せ、己の口から、答えを出した……——