二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.40 )
- 日時: 2012/06/10 21:53
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)
【二十六時限目 フラグってモンは当たり前です。】
フィナーレの心音は、未だに落ち着かずであった。
己が思い人が、身を寄せている。
これを至福と言わず、何と言うであろうか?
もうちょっと、この時間を味わいたい。
そんなことを、フィナーレは思っていた。
……『彼奴』のせいで、崩れるが。
ドンドンドンドン!
「「!」」
『HEYHEYHEYHEY!』
この声からして、ゼロムであろう。
先ほどから、奇声をあげつつ、扉を叩くのは、ゼロム以外に誰が居る?
『ここも違うのか……?』
数回叩いて、自分等が居ないと思ってくれたのか、フィナーレは安堵したが……。——
『おや……? この香りは……?』
「!」
——ゼロムが、フィナーレの『香り』を、嗅いでしまった。
『ここに隠れているのか?!』
「しまった!?」
しかして、どうノブを回しても、鍵がかかってしまえば、開かない。
「暫くは保ちそうだな……」
ミナツキがそう、呟いた、ときに。
キュイイイ
「「え?」」
謎の音が、廊下から聞こえた。——
——……ゼロムは、己の髪を一本抜き、歯で噛み……即席の『ピッキングワイヤー』を作り出した。
「俺は盗賊じゃねぇから……こういうのは、得意じゃねぇんだが……よっと」
ガチィンッ!
ゼロムが適当に鍵穴を弄ると、鍵が開いた。
『『!?』』
「HEY、そこにフィナーレが居るのは知って……ん……あ?」
ゼロムは、室内を見て、キョトンとした。
そりゃそうだ。 人が見当たらないのだ。
(……ゼロムは、鼻が良い……しかも、直感も恐ろしいほどに良い……さて、困った……)
ミナツキがそう呟き、自然と手に力が入ってしまった。
その時、フィナーレは小さな悲鳴出してしまった。
そんな小さき悲鳴に気づけないほど、バハムーンは耳がお荷物じゃない。
「ホイそこおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
「「わああああああああああああああああああああっ!?」」
ゼロムはベッド下の2人を見つけた——