二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.47 )
日時: 2012/07/30 20:53
名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)

【三十一時限目 全ては『力』では決まりません。】
2人の攻撃は衰えずに、激しさを増すばかりであった。
ゼロムの槍は地面を抉り、ノエルの攻撃は踊るように、刃を振るう。

誰しもが、2人の戦いに、水を差すような真似をしなかった。

「……誰か行かないのか?」

ふと、ミナツキが、横の2人に問いた。

「……いえ。 私達は、この勝負に対し、手を加えられないし、加える気も無いわ」

「だって……あの2人、『楽しそう』だもの」

……確かに、戦闘狂のゼロムは、獲物を見つけたかのように。
ノエルはまるで、新たな遊びを知り、その遊びで遊ぶことに楽しさを知ったかのように。

……2人は、笑みを浮かべていた。

「……何を一体、楽しそうに笑っているの?」
「そういうテメェこそ、何にやついた面してんだ? オイ」

方天戟の穂先を、ナイフの腹で止め、互いが鍔迫り合いへと持ち込まれた。
しかし、所詮『ノーム』の力では、人種内最強の攻撃力を誇る『バハムーン』の豪腕を止めることはできない。
ノエルの身体は軽々しく飛び、足が地から離れた……しかし、一回転ほど回って、地面へ着陸した。

「……正直、あまり使いたくはないけれど……」
「あ?」

突如、何かを呟いたノエルはナイフをしまうと……懐から、折れた両手剣と、『打神鞭』……『一振りで、連続で敵を打ち殴る』棒状(※実際は『鞭』と分類され、精神に影響を及ぼすものらしい。)の武器を取りだした。

「はっ! んなガラクタ揃えても、さっきのように吹っ飛ばして……」

突進してきたゼロムの前で、ノエルは先ほどのふたつをぶつけ……。——



「……『武器合成(ウェポンズ・キメラ)』!」

「……あ?」



何かしら、電撃のようなものが見えたと思えば、ゼロムの身体は軽々しく、向こうの壁へと吹っ飛んだ……——