二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.50 )
- 日時: 2012/09/05 21:11
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)
【三十四時限目 悪夢は再び見てしまうものです。】
ゼロムが地に平伏し、事が済んだ。
「……何とか、カタがついたな……」
「ええ……そうね……」
気絶したゼロムの前で、フィナーレ達は呟いた。
四季は『ヒール』でノエルの傷を癒しつつ、ノエルに具合を聞いた。
「大丈夫? さっきのゼロムとの戦闘で、気分悪いとこ無い?」
「……ちょっと頭に衝撃が奔って、吐き気と頭痛があるわ……」
脳震盪でフラフラのノエルは四季の問いにそう答え、何処かへと往こうとした。
「待って、何処へ往く気なの?」
「決まってるわ……ベーゼから逃げ」
こちらを向き、瞳孔が開いた。
何事かと、ノエルの見る方へ視線を送ると……。
「——……見つけたぞ、ノエル……」
「「「ベーゼ!?」」」
……ベーゼが、其処に立っていた。
しかも、【始原の森S】で『シヴァ』を食らって死んだハズのバドネークSも居た。
「所詮は影だ……何度でも足を創れる……」
流石ベーゼ。 こちらの文章につっこみ入れるんスね……。
「何故此処が分かったの……?」
「愚問だな……其処に居るミナツキが伝えたのだ」
「「「!?」」」
四季達はベーゼの言葉に驚き、ミナツキのほうに視線を向けると……。
「——……すまない……」
「……ミナツキ……? 貴方、何してるの……?」
見れば、ミナツキは煙筒を持っていて、其処から煙が上がっていた。
「……フィナーレ、私は……ベーゼ様に尽くすしか無いのだ……」
「……何故?」
フィナーレはミナツキに問い、その問いに答えた。
「……実は、人質を取られているんだ……」
「!?」
ミナツキの言葉に、フィナーレは驚愕した。
「……誰? その人……?」
「……それh「話し合いは其処までにしておけ」……っ」
ミナツキの言葉にベーゼが横槍を入れ、ノエルを睨む。
「さて……『謀反の影』よ……覚悟できたか?」
「うっ……あぁっ!?」
突如吹き出した影が、ノエルを取り込み始めた。
「ベーゼ! 貴方、何してるのっ?!」
「愚問だな……この者の魔力を、奪うだけだが?」
……魔力は、誰しもが持っている力の源である。
その魔力が大きく減少すると、それを補う為に、生命力を削って、足りぬ分を埋める。
……では、魔力をずっと放出すれば、この魔力と生命力の関係はどうなる?
……答えはひとつ。 『大量の魔力を奪われ、さらに生命力を失い……死ぬ。』……である。
「っ!」
ガゥンッ! ピチュッ
四季はライオンで、ベーゼの影を撃ち抜き、ノエルを解放した。
「ふむ……吸収しきれなかったが、ほぼ集まったな……良しとしよう」
ベーゼはそう呟くと、ミナツキのほうへ向き、ついてくるよう、視線で指示を送った。
ミナツキは指示に従い、ついでとノエルの身体を担ぎ、フィナーレに言った。
「……では、私はここで別れよう……さらばだ、フィナーレ」
「ミナツキ……」
フィナーレはただ、思い人の背を見ることしか出来なかった……——