二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.57 )
- 日時: 2012/12/31 21:47
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)
【四十時限目 差別はいけませんし、気にしません。】
ゼロム達はドラッケン学園2階の、女子寮入り口付近にて待機していた。
「くっくっく……さあ、どんな面ぁしてるか、見せてもらおうじゃねぇか……」
「変態っぽいからその笑い声止めろ」
ゼロムの笑い声に、四季は冷たいツッコミをいれた。
「兎に角、ドラッケン大陸を治める王の娘ってことは分かったわね」
「ああ。 ……王族ってだけで虫唾が奔るけどな」
ゼロムは苦虫を噛み潰したような顔をして、壁に寄りかかった。
「俺はなぁ……王族だ何だで調子による小娘や小僧が嫌いなんだよ。 ボンボンは屑だ屑」
「その小僧枠に居るよねボク等」
「そうやって貴様等は揚げ足を取るから、俺の青筋が浮くんだよ。 『口は災いの元』っていう諺を知れよ!」
「……何で諺とか四字熟語は出来るのに、勉強が駄目なの……?」
ゼロムの不思議脳に、フィナーレは疑問を抱いた。
「つぅか……何時まで待てば良いんだよ? このままじゃ単騎特攻決め込んで四季とかフィナーレを主犯に仕立て上げて……」
「「死ぬか?」」
「ノーセンキュー」
2人の殺気に当てられ、冷や汗を出しまくるゼロム。
その3人の後ろから、誰かがやってきた。
「コラ! 其処で何をしているの?!」
「何ぃ!? 先公だとぉ?!」
ゼロムは女の声に反応し、背中の方天戟を……って、向ける気か? 人に!?
「待て待て待て待て!? 落ち着いて下ろそう?!」
「俺の闘争心は毎日ヴォルケェェェェェノッ!」
「……落ち着きなさい」
どうやら声の主は種族『セレスティア』……しかし、堕天……のドラッケン学園生徒であった。
「……アレ? 四季さん?」
「……え、キミは……」
「何だ? 知り合いか? 良しどけ。 散らす!」
「死ぬかい?」
「すんません!」
光速と言っても過言ではない綺麗なフォームで土下座をしたゼロムのプライドの小ささに、3人は呆れてしまった。
「……久しぶりだね、何時振りだろうね?」
「覚えてないけど、久しぶりですね」
「……誰だ? アンタは……?」
ゼロムは『セレスティア』(堕天であるが)の女に聞いた。
一瞬Gを見る目だったが、名乗った。
「わたしは『杏奈』、少し前に四季に会ったわ。 ……あなたは?」
「俺はゼロム。 やがて以下略」
「……何て言う気だったの?」
「きっとゼロムの事だ……『やがてこの世の女という女を全て俺のモノにしてやるぜ』とか言うんだろ?」
「全然ちげぇよ!? テメェ俺を何だと思ってんじゃいゴルァ!」
四季のボケに本来ボケメインのゼロムは激しくツッコミをいれた。
「私はフィナーレ……貴方、『セレスティア』にしては珍しいね?」
「ええ……わたしみたいな『堕天』は滅多に見かけられないわ」
フィナーレの言葉に杏奈は応えた。
ゼロムは杏奈を見、ふと、呟いた。
「……捕まえよう」
「「「何をっ!?」」」
恐ろしい発言に全員が驚き、ゼロムは付け足した。
「『堕天』っつー珍しい『セレスティア』、お目にかかれる代物じゃねぇだろ? ンなら、俺等で頂いておこうぜってモンじゃねぇ?」
「……ゼロムは馬鹿だからそんなことが言えるんだよ?」
「あぁ?」
四季の言葉に反応し、ゼロムの米神に青筋が浮かんだ。
「あのね……わたしみたいな『堕天』は、嫌われ者なのよ……?」
「マジで?」
「ええ……『堕天』は汚いってね……」
杏奈は少し俯いて、そんな言葉を出した。
「……で?」
「「「え?」」」
「だから?」
「いや……だから……」
「しらねぇよ?」
「「「ゑ?」」」
ゼロムは呆けたような面で、杏奈に言った。
「汚いっつわれても、『セレスティア』は『セレスティア』だろ? 黒いからって気にしねぇよ。 寧ろ格好いいじゃねぇか、黒色の羽とか」
「……」
「んなこたぁ気にするな。 ほれ、俺についてこい。 カモーン」
「「「……」」」
ゼロムの言うことに、総員は唖然とした。
このようなことを言う阿呆は、絶対に見られないのだ。
「……あなた、馬鹿でしょう」
「いいや、人類の底辺だよ」
ゼロムは不敵に笑い、自分に低い階級をつけた——