二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢中結愛信仰歌 【inzm】 ( No.91 )
- 日時: 2012/06/25 18:38
- 名前: 颯 (ID: PaYcrQQG)
- 参照: お題屋、始めました。 【嘘と名の付く((ry】
-06-
祈守に半ば強引に引きずられ何故か鬼道の前。基、彼の隣に立つ土産物センス皆無男の手前に並べられた二人の少年少女。
「で?二人して、何で俺からの着信取らない訳?」
「「……すみませんでした。」」
口頭を揃え、内容すら綺麗に揃えはしたものの態度の差は歴然。
顔を青くして、そろそろと目線を逸らし小さくなっている少年。対するのは瞳をギラつかせ顔を顰め猫の様に威嚇する少女。
その様子のなんと滑稽なことか。
不覚にも小さく笑ってしまった鬼道に少女の視線が音を立てて突き刺さる。
「何か文句でもあんの……?」
「いや、……別に無いが、」
鬼道は思う。初対面にして早くも喧嘩腰とは一体何事だろうか、と。
引き込まれそうな青にから目を反らせば、隣に立つ男が目に入る。彼の幾重にも及ぶ奇行には最早慣れつつあるが、何時も山程聞きたいことがあるのは変わらない。さら、と流れて行く風は自身の頬を撫ぜ、そんな風に吐いた溜息を乗せる。
聞きたいことは山程ある。しかしとりあえずは、と。
一つだけ、問う。
「なぁ祈守、失礼ながら彼等は誰なんだ?」
彼、鬼道は知らない。
“いや、お前が誰だよ。”
口を尖らせた少女に、僅かながらの恐怖心を抱いたのは今回が始めてでは無いと言うことを。
「あれ?有人も結祈もお互い、覚えて無かったりするの?」
「つーか、ついでにお前も誰だ。僕にはお前みたいな地球外生命体な知り合いは居ないんだけど。」
「え、」
「リアル単眼コアラのキーホルダーなんて明らかに正気の沙汰じゃないだろ。」
「え、」
「だからよかったね!最近は宇宙開発にもなかなか金掛かってるし?申請すれば働かずとも生活していけるよ!」
“朝昼晩三食、昼寝、解剖付きね!”。
今現在、彼女の脳内ではきっとグレイの解剖が進行されているのだろう。
ただ、祈守が少女に尋常じゃないレベルで嫌われていることは理解可能であったのだ。
「死にさらせ。」
「え、」