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　　　　　　　　第五十七夜　　-仲間の顔-

由尹said


由「・・・。っ!?」

痛い!
頭が・・・
ヴ・・・
われる・・頭が・・・

由「うっ・・・」
ア「由尹・・・?」
ラ「どうしたんさ〜?」

いた・・・・い・・・・・・・・?!

—————————————・・・・・・・

兄「・・・」

血だらけの
　　　　　　　　　　兄
母と父を刺した
　　　　　　　　　　兄
私を見て笑う
　　　　　　　　　　兄
村人を殺していく
　　　　　　　　　　兄

村人から聞こえてくる
　　　　　　　　　　　　　　決まった声


　　　　　　　　''卦尹!!何してんだ!?おい・・・旦那!大丈夫か!''
　　　　　　　　''由尹ちゃん!こっちに来なさい!危険よ!''
　　　　　　　　''妹想いの子かと思ってたのに・・・なんて奴だ!!''
　　　　　　　　''怪物!''
　　　　　　　　''化け物!!''

由「やめ・・て・・・・・」

これ以上・・

　　　　　　　　''ギャアアアアアアアアアアア!''

由「もう・・・」

村人を・・・・
お兄ちゃんを・・・・
　　　　　　　　''貴方!!・・キャアア!''

由「もう・・・・・・・もうやめて!!」

傷付けるのはやめて!!



卦「・・・由尹」

つぶっていた目を開ける

すると

そこは紅い世界

何もかもが紅い世界だった

卦「俺ガ・・・守ルカラナ」
由「あ・・・・う・・・」
卦「・・・」

怖い
お兄ちゃんが
怖い

　　　　　　あの時は
　　　　お兄ちゃんを傷付ける事を言うのが許せなかった
　　　なのに・・・なんでお兄ちゃんが怖いの・・・・?大好きなお兄ちゃんなのに

卦「な?出よう由尹。ここはもう


　　　　　　　　　　　　　　　　　　俺達の居場所じゃない」
由「え・・・」
卦「俺達ハ怪物ダ。他ノ奴ラトハ違ウンダ。イツマデモ夢ヲ見ルンジャナイ」
由「かい・・・・ぶっ・・・」
卦「出ようかw」

時々黒の仮面をかぶり
時々白の仮面をかぶり

　　　　　　　　どっちが本当の兄か・・・わからなくなってしまった

—————————————・・・・

蘇ってくる
忘れていた記憶
あの時の昔話は・・・
実話だったんだ・・ね・・・・

由「っ!!!」

なんで!?
頭がまだ痛い・・・
うっ
前が・・見えない・・・・

ア「由尹!!由尹!!!!!」

あ・・・

ラ「由尹!起きろさ!」

私の・・・大事な・・・・・・仲間の顔が

ア・ラ「由尹!」

見え・・・
　　　　　　　　　　　　　　見えないよぉお・・・・・・・


天「エリアーデ」
エ「?天王様」
天「・・・太陽が今回混じってる」
エ「!!」
天「・・・・・・・絶対殺すなよ」