二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -日と月- ( No.294 )
日時: 2012/06/03 18:11
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

最終章     第九十六夜  -語られる真実-

由尹said


ロ「おっ・・・」
ティ「どうした?ロード」
ロ「始まるんだよ。いよいよ・・・」
レ「何がレロ?」
ロ「日と月の・・・''最終決戦''が」


由「どういう・・・意味・・・・・・?」
卦「お前がイノセンスって言ってんのさ」
由「意味わからないよ!ねぇ・・・お兄ちゃん!」
卦「口で言っても無駄だ。順を追って・・・映像で説明する」
由「え?」

その瞬間
急に意識を失った
脳に直接、映像が流れてくる
懐かしい・・・幼い頃の映像が——

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?1「うう・・・うあああああああ!!」
?2「頑張って母さん!もうちょっとだ!」
母「うう・・・ハアッハァッ・・・ウウウウ!あなた・・・っ」

 何不自由ない、一つの家庭。二人の大人は、神様から男の子を授かった。名は、<卦尹>何事にも、幸運でいられる偉い人になるように・・・。

卦「ャ・・・ギャ・・・・・・オギャア オギャア・・・・オギャアアア!!」
父「生まれた!やったよ!!」
母「ハァ・・・ハァ・・・・」

 父と母の顔からは、やっと笑顔が溢れた。卦尹は母と父の思いに答え、幸せに育った。

卦「まんまぁ」
父「おお、歩いた歩いた!」
母「あらあら。卦尹は成長が早いわねぇ」

 卦尹が3歳になった頃。卦尹の妹が誕生する・・・。

母「うううううううぅうううぅううぅぅ!」
卦「がんばりぇ、ママ!」
父「頑張れ!!」

 卦尹の母は懸命に我が子を産む。名前ももう決まっており、<由尹>何事にも、興味を示す人になるように・・・。

由「ギャア・・・・オギャァァアア・・・・・ャァァア・・」
卦「あ!由尹だぁあー」
父「!?これは・・・」
母「二人・・・?」

 生まれたのは由尹だけでなく、もう一人いた。この村には、子は二人までという原則がある。母は生まれて間もないもう一人の子を・・・卦尹に捨てるよう頼んだ。

卦「・・・うんwわかったww明日、森に連れていくからね!!」
母「ゴメンね・・・卦尹・・・・・・・・・」
卦「ううんw辛いのはお母さんだもんw」

 3歳という幼い子に、自分の弟を捨てさせに行くなんて。母の心はズキズキと傷んだ。

母「私は・・・最低な親ね・・・・・・」
父「そんな事ないさ・・・しょうがないんだ・・・」

 父はそんな母の手を暖かく、ギュッと握り締めた。


      ザァアアァアアア——ッ

 この日は大雨で、卦尹は傘を持って出かけた。

卦「行ってきますw」
父「いってらっしゃい。気をつけるんだよ」
卦「うんww」

 背に、自分の実の弟をのせて・・・・——。