二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -日と月- ( No.302 )
日時: 2012/06/07 17:16
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

        第百夜  -庇って何が得られたか-

said無し



 由尹がアクマのボディに襲われる。それも二体同時に

卦「由尹・・・由尹!!!」
由「お兄ちゃん・・・?」

 由尹は殺される事を理解していない。キョトンとした顔で、卦尹を見つめている。アクマが刃を振り上げると同時に

 卦尹は由尹を抱き、ギュッと目を瞑る

卦「う・・・ああ!!」
由「お兄ちゃん・・・!!」

 刃は卦尹の喉元を切り裂いた。傷は浅かった。しかし、血は止まらない。

卦「倒・・・さ・・・・・なきゃ・・・・」

 千年公の姿も見当たらない。何処に行ったのか・・・わからない
 ブシュッという音とともに、もう一体のアクマが由尹の耳元を切り裂いた

由「うああ!!」
卦「由尹・・・・?由尹!!」

 途方にくれていたとき、由尹が泣きながら笛を吹いた

卦「・・・え」

 その時、笛の中から一つの火と、由尹の中から一つの火が出てきた。笛の火が由尹の中に入り、由尹の火が笛に入った

 笛から出た紅葉がアクマを叩き、破壊した

由「・・・」
卦「由尹・・・由尹!!」

 それから由尹はしばらく起きなかった
 影から出てきたのは、千年公だった

千「邪魔してくれましたネ」
卦「千年公・・・由尹を殺そうとしてたろ!?」
千「・・・いいえ。卦尹くん・・・その子は由尹じゃありませんヨ」
卦「・・・え?」

 千年公は言った

千「さっきの二つの火は、'由尹の魂'と'イノセンスの魂'です。
   イノセンスとのシンクロ率が低いまま発動させたショックで、入れ替わってしまったんでしょうネ」
卦「じゃあ・・・由尹が起きたら、ソイツは由尹じゃなくて・・・」
千「ハイ。イノセンスです」
卦「な・・・」

 千年公は直に消えていった。そして、卦尹の喉元・由尹の耳元にはペンタクルがつけられた

 二時間その場に座っていると

由「う・・・・ん・・・・・・」
卦「!イノセ・・・・・・・・由尹w起きたか?」
由「・・・誰・・・?」
卦「え?」

 由尹は、何も覚えていなかった。自分の事も、俺のことも・・・・親の事も、全て

卦「・・・君の名前は澤羅由尹。それで、ボクは卦尹。由尹のお兄ちゃんだよ」
由「お兄ちゃん・・・ヨロシクwww」

 まずは自分たちの名前の事を言った。そして・・・卦尹は嘘をついた

卦「母さんと父さんは、出張でいないんだ・・・。しばらく二人で暮らすことになったんだよ」
由「出張・・・うんwwww二人二人〜〜ww」

 由尹はスクスク育ち、本当の事を告げられないまま育っていった。

            そして・・・