二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ 【幻想で響くシャンソンは】 東方project ( No.19 )
日時: 2012/02/25 19:46
名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: ykFYs.DE)
参照: 地獄の底から、舞い戻ってきt((((

『東方幻奏夢』










 ———遥か遠く、世の果て。



「よっと…お?お客さんは運がいいねぇ。
 もう着いたよ。」



 ———罪人たちの、判決が下る。



「貴方の、判決を言い渡します。」




 ———全ては、現で。



「貴方が行くべき所は———」



 ———罪人は、夢を見て。


















「映姫様、今日の仕事はもう終わりですか?」


— 三途の水先案内人 小野塚小町 —


「ええ、しかし…今日は、なぜか気になる点がいくつかありましたが…」


— 地獄の最高裁判長 四季映姫・ヤマザナドゥ —



「気になること、とはなんでしょう?」

「ええ…今日は、普段よりも数が多かったのです。」


軽く、四季映姫は答える。

しかしその顔には、深い疑問の色が浮かんでいた。


「? それが、どうかしました?」

「まだ気付かないのですか、小町。」


呆れ気味に、四季映姫は小町を見つめる。


「まぁまぁ、いいじゃないですか。」

「…まぁ、今日は仕方がないですか。
 気になる所はこれからです。」


四季映姫は、懐から手鏡を取りだした。

それは浄玻璃の鏡といい、真実を映し出す事が出来る。


「いいですか、ここに映し出されたのは今日訪れた人間です。」


その鏡には、人間が映し出されていた。

最初はよくわからなかった小町も、この真実を見、理解できたように声を上げる。


「あれ!?…あ、スミマセン、声五月蝿かったですね。」

「別に構いません。
 けれど、貴方にはもう気付いたでしょう?」

「はい…ほとんどの人間が不審な死を遂げていますね。」


そう、人間は突然倒れて死んでいる。

自殺でも、他殺でも、事故死でも、病死ではない。



「…小町、出かける準備をしてください。」

「え?何処かにお出かけになるんですか?」


四季映姫は、即座に冠をかぶり、目を吊りあげた。


「こんな異変には、必ず原因があります。
 閻魔たるもの、これを解決しないわけには、いけません。」


「…わかりました、あたいもお供しますよ。」