二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ 【幻想で響くシャンソンは】 東方project ( No.28 )
日時: 2012/03/19 18:30
名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: YrPoXloI)

『東方幻想夢』













——廻る、廻る。


「幻想の境界が——。」



——何が廻る?


「夢と現が——。」


——夢は覚めて、何になる?


「幻想は消えて、廻って、現実へ。」





















———全ては、何のために?



「全ては、■■■の為に。」






















博麗神社にて——。




「…というか、あんたらもそろそろ帰りなさいよ!」


霊夢は激怒する。

真っ赤な顔になり、声を荒げる。



「おっと…もうこんな時間か…邪魔したぜ!」

「失礼したわね。」

「お邪魔しましたぁ…」

「お疲れ様でした〜っ!」




バタン、と襖がしまる。



「はぁ…なんでこんなに私が苦労しなきゃいけないのよ…」























                  パリンッ











—とある、人間界にて





「…あら?」


— 境界の狭間少女 マエリベリー・ハーン —


「どうしたの、メリー。」


— 月と星の天体観測少女 宇佐見蓮子 —



「…いえ、なんでもないわ。」


メリーこと、マエリベリー・ハーンは、ふふっと薄笑いを浮かべる。


「…何よ、その軽く気持ち悪い笑い方は。」

「気持ち悪ッ…!?酷い!」


そうして彼女達は、笑い、騒ぎ、飲み合い、

「秘封倶楽部」として、働きあう。







「けど、本当にどうしたのよ。」

「内緒。」

「…今、メリーを凄く蹴りたくなったわ!」

「なんでよッ!?」




















—再び、幻想郷にて。





「ったく…!なんだってんのよ!」



博麗霊夢は焦っていた。




「なんで、こんなことが…ッ!」




“博麗大結界”が崩壊した。


現実世界と幻想郷の境界を保つ結界が崩壊したのだ。






「急がないと、幻想郷がッ……!!」










                  にゅいん







小さな、隙間が産まれた。




「…あら、楽しそうね。」





そこから現れる少女。






「ッ…紫ぃ!!」




「今晩は、博麗の巫女さん?
 そんなにあわてて、何かあったのかしら?」





紫が、何か分かっているような胡散臭い笑みを浮かべた。




「…あんたが、この異変を起こしたの?」



「だったら、どうなのかしら?」






一瞬が過ぎていく度に、あらゆる境界が歪み始める。





四季の境界。





時間の境界。





気温の境界。






夢と現の境界。







「紫、退けなさい!
 私はこの幻想郷を守らないといけないの!」




「ねぇ霊夢、幻想郷はすべてを受け入れるのよ。
 それはたとえ、破滅でも、崩壊でも…」