二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ 【幻想で響くシャンソンは】 東方project ( No.33 )
日時: 2012/04/01 19:29
名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: 6i18Tf8q)

 — 嘘と、崩壊と、言葉と、写真。 —















「…シン様。」



写真を撮る。


一回だけじゃなくて、何回も。


なんでかって?一回だけじゃあ、止まった動きに見えるでしょう?




「今日も…素敵。」




シン様が笑っている。


シン様が泣いている。


シン様が怒っている。





私が見た姿は、どれも一瞬にすぎないのだけれど、

けれど、しょうがないわ。

私は、ただの人間なんだもの。






「また、今日も撮られていたなぁ?」

「あぁ、山菜の事か…」




シン様と霧野君が話している。

私について話しているみたい。

よかったわ、私はシン様に見られていたのね!





「で、どう思うんだ?山菜の事。」




霧野君がシン様に私とシン様の事を尋ねている。

私は、少しドキドキしていた。

シン様には、どういう風に思われているのだろう。




「俺は……」




それから、シン様は低く曇った声を出した。








「俺は、山菜にはカメラ越しに見られたくない。」









え…?






私は、カメラを落とした。


ガシャン、という音が室内に響き渡る。



「山菜!?」


「ぇ…ぁ、ぅ………」



何をしゃべればいいの?

私はシン様に嫌われていた。

私が悪かったのね、あまり写真なんて撮り過ぎていたの。




「スミマセンッ……!」




私は、気がついたら逃げていた。





何をやっているの、何逃げてるんだろう、おかしいのかな、私は本当にいけない子だ、こんな子でごめんね、なんで謝ってるの?私は駄目な子で、シン様に嫌われてたのね、ゴメンナサイ、私はもう駄目なの、こんな風に人を傷つけて、やめて、スミマセン、いいえ、私がすべて悪いの、あぁぁぁ、ぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ






















































何言ってるんだろう。








「私、もともと生きる価値なんてないじゃない。」









彼女の真上から




「山菜ッ、聞いてくれ———ッ!」





大きな鉄骨が




「さっきの話はッ!!」




落下してきた。














「私、愛されてなんか——ないじゃない。」














グシャリ。









つぶれる音がした。



















































『山菜には、カメラ越しに見られたくないんだ。


 カメラ越しじゃなくて、直接見てほしい。


 それと、話してみたいんだよ。世間話でも、何でもいいから。』













































































「…っていう、エイプリル小説でした!」


「山菜、嘘を言っていい日とはいえ…やりすぎだと思うんだが…」


「いいんですよ、やりすぎだと思うぐらいがちょうどいいんです。」


「そ、そうか?」








                 — HAPPY April fool day —