二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ Ib【幻想で響くシャンソンは】 東方project ( No.70 )
日時: 2012/08/02 20:05
名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: 5vHdVbZ5)

『Ib 〜消失するお友達〜』














「…なんでみんな、私の事を避けるのかなぁ。
 痛いなぁ、嫌だなぁ、泣きたいなぁ…」


メアリーは、イヴに詰め寄った。


「なんで先に行っちゃうの?
 一緒にここを出るって、約束したよね?
 なんで、どうして、ねぇ答えてよ。」


手にはパレットナイフ。

目は深く濁っていて、狂気に滲んでいる。


「違うの、メアリー…
 私は…!」

「どうせ、私を置いていこうとしたんでしょう?
 ギャリーと二人で出るつもりで、私を一人ぼっちにするんだ。
 そうだ、お前らはいつもそうだ…ッ」

「メアリー…?」



メアリーの眼が、見開かれた。


「私は皆と一緒がいいのに、なんで私は駄目なの!?私だって一人は嫌だよ、消えたくないよ、ここから出たいよ!?なのにここの世界は、私を一人ぼっちにするんだ!作品たちも、外の世界から来たお前たちも、ゲルてなも、皆みんなみんな私の事が嫌いなんだ!!嫌だよ…、助けてよ、私を一人にしないで!!私を一人にするお前らなんて…消えてしまええええええええええええええッ!!」


パレットナイフをイヴに向かって振り上げた瞬間、メアリーの体が、何かによって飛ばされた。


「メアリー!アンタ、何やってんのよ!」

「…ギャリー」


そう、メアリーの体はギャリーの突進によって、飛ばされた。


「…なんでここにいるのよ。
 ずっとあそこにいればよかったのに…ッ」


「今のうちに、行くわよイヴ!」

「う、うん…」



「あっ……」



メアリーが体を起こした時には、イヴもギャリーもいなかった・



「…まただ。」


——私を一人にするのは、いつも外から来た人間…。






メアリーは、近くに転がっていたクレヨンで、壁に殴り書きした。





「私、お絵かきだーい好き♪
 だって、自分の好きなものを絵に書けるんだもの!」



メアリーは、壁にギャリーとイヴが残酷な方法によって殺されている絵を描いていた。
赤色のクレヨンで、血飛沫を書く。




「私、外の世界に出てみたいなぁー、
 そうするには…」







メアリーは、クレヨンを壁に叩きつけ、粉々になったクレヨンを見ていった。


















「誰かを犠牲にしなくちゃね♪」