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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Story 『遊戯』ターン ( No.11 )
- 日時: 2012/05/12 22:25
- 名前: 永夢 雪華 (ID: 7G9M03h3)
(1)紅と碧の遊戯
紅碧の舞は交錯する。
否、交錯する運命にあるのだ。
「紅き霊槍、【松風天馬はあの日付あの時刻に礼拝堂の内部にいた】、これでどうだッ!!」
「ぐわあっ・・・おまえ・・・っ!!」
神童拓人は冷たい大理石でできた壁にもたれた。
激しく喘ぐその胸には———紅い槍。真紅の液体。すなわち、血。
左腕のミサンガに『It』は容赦なく降り注ぐ。
碧いミサンガがたちまちのうちに紅く染まり、息も絶え絶えに首をなんとか動かしそれを認識した神童は舌打ちした。
「いい加減さっさと諦めたら。もう傷だらけなんだし、君はまだ一人目も解けていないんだよ?」
冷淡に諭す姫君は敗者とまで成り下がったかつての想い人を見下げる。
その瞳に映るモノは、哀れむべき者への蔑みと———愛する者への絶望と———裏切り者への復讐心。
「それにさ君も疲れたでしょ。ほら休もう。
わたしが楽にしてあげる。
———チェックメイト。」
そう言って槍を振り上げたアイレを前にして、神童は自分の生が尽きようとしていることを悟った。
それと同時に、今この瞬間、自分が何をしなければならないのかも。
“時間を稼がなければならない。”
「碧き冥銃、意義有りィィィ!!」
“物語が進み、相原沙耶が遊戯の存在に気づくまでの時間を・・・!!”
Episode0, Story of the eternity sleeping beauty.“永遠の眠り姫の物語”
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