二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマ 海の悪魔姫と太陽の天使姫 ( No.202 )
- 日時: 2012/05/21 13:58
- 名前: 姫佳 ◆MWOkRuxz12 (ID: L9PtbysF)
- 参照: 高校の準備でドタバタ忙しいです!!><;
第43話「1年前の真実」
壁山「同点ッスー!!」
風丸「何より、カテナチオカウンターを破って追いついたのが一番大きいな!!」
ヒロト「後半もこの調子でいけば、必ず勝てる!!」
全「「「うん!!!」」」
鬼道「はたしてそうかな…。」
全員が鬼道の方を向く。
鬼道「奴等は試合中に、あれ程難易度の高い必殺タクティクスを完成させた。どんな力を秘めているか、計り知れないぞ。」
円堂「後半はラティアも出るし、大丈夫さ!!な?ラティア?」
ラティア「…、」
円堂「ラティア?」
ラティア「……えぇっ?!ま、守?!」
ラティアは円堂の顔が自分の真ん前にあったので驚いた。
円堂「大丈夫か?なんかボーっとしてるけど…、」
ラティア「大丈夫よ。」
その時、フィールドに1人の少年が入ってきた。
フィディオ「キャプテン!」
円堂「キャプテン?」
オルフェウスは「キャプテン」と呼んだ少年に駆け寄る。
影山「ナカタ…、ヒデ・ナカタか?」
ヒデ「初めまして、ミスターK。」
影山「キャプテンでありながら、随分長い間チームを離れていたな。」
ヒデ「チームの為です。でも、自分の考えた以上の成果ですよ。貴方のおかげでね。」
ラティア・ここ「「ヒデ!!」」
ヒデ「ラティア、ここ、久しぶりだな。」
ここ「うん!久しぶり!」
ラティア「相変わらずね、貴方は。」
ヒデ「2人も全然変わってないな。」
その時、ヒデは後ろの方へと視線を移した。そこには、1人の少年と1人の幼い少女、ティアラが立っていた。
影山「ルシェ…?どうしてここに…?」
ラティア・ここ・フィディオ「「「ルシェ?!」」」
3人は「ルシェ」と呼んだ少女に駆け寄る。
ラティア「ルシェ…、貴女、ルシェなの…?」
ルシェ「その声…、ラティアお姉ちゃん?!ここお姉ちゃんとフィディオお兄ちゃんも!!」
ここ「やっぱりルシェ!!目が見えるようになったのね!!」
ルシェ「うん!おじさんのおかげなんだよ!」
フィディオ「おじさんって…、ミスターKのこと?」
ラティア「みたいね…、」
ティアラ「ラティア、今から凄く大事な話があるの。」
ラティア「大事な話…?」
ティアラはラティアの手を引っぱり、影山の所へ連れていく。
影山「ナカタ!これはどういうことだ?!ルシェをここに連れてくるなど!」
ヒデ「お言葉ですがミスターK、ルシェの願いなんです。目が見えるようになったら、最初に貴方のサッカーを見たい、ってね。」
影山「だからといってこんな所に…、」
ヒデ「これが最後なんじゃないですか?」
影山「何?」
ヒデ「今日を最後に、貴方の試合は見られなくなる…。違いますか?」
影山「!!」
ラティア・鬼道「「最後…?」」
ティアラ「…前半の戦いを見て分かったの。パパはもう過去のパパじゃない。今日で全てを償うつもりなんでしょ?もう自分から逃げることはない。自分の犯した罪からも…、」
ラティア「嘘でしょう?ティアラ…、!!」
ラティアはティアラを見た瞬間、目を見開いた。…ティアラが泣いているのだ。
ヒデ「貴方はサッカーへの怨みを晴らすためには手段を選ばなかった。その手にかかって多くの選手達がチャンスを奪われ、ルシェはその策略の巻き添えとなって怪我を負ってしまった。サッカーとは、何も関係が無いというのに…。そのことが、心のどこかに引っかかっていたんでしょう。だから、病院にいるルシェを見舞ったんですよね?」
ラティア「そして、彼女の目の病気のことを知った…。その手術には、莫大な費用がかかることも…。」
気がつけば、ラティアは呟いていた。
ラティア「…貴方はルシェの怪我が治った後も手紙を送り続けた。治療費とともに…。…以前、ルシェが話してくれたことがあったんです。…まさか、それが貴方だとは思いませんでした。…どうしてそんなことをしたんですか?」
影山「…ただの気紛れだよ。」
ラティア「…ルシェの為に何かしてやることで、少しだけ救われていたんじゃないんですか?闇の世界に入りこんだ貴方自身の心が。…今ならはっきり分かります。貴方の心は闇の世界から抜け出したがっていたんですね。」
影山「…ナカタ、お前はそんなことを調べる為に旅をしていたのか?」
ヒデ「いえ。旅の途中、偶然知ってしまったこと。俺はそんなお人好しではありませんよ。」
ルシェ「おじさん…?」
影山「ルシェ…、」
ルシェ「その声…、やっぱりおじさんだ!」
影山「…見えるのか?」
ルシェ「うん!おじさんのおかげで私の目、見えるようになったんだよ!」
鬼道「!!」
影山「そうか…。良かったな。」
ルシェ「おじさん!ありがとう!」
影山「…ルシェ、私は君に感謝されるような人間ではない。」
ルシェ「そんなことないよ!おじさんは私に手術を受けさせてくれた!手紙で励ましてくれたもの!おじさん、ありがとう!私、サッカーのこと勉強する!おじさんともっといっぱい話したいから!」
ルシェはにっこり笑った。
影山「…私には試合がある。話はその後だ。」
ルシェ「うん!じゃあ後で!応援してるね!ラティアお姉ちゃんとフィディオお兄ちゃんも頑張ってね!」
ルシェはルカとともに観客席に戻っていった。
ティアラ「やっぱりパパは良い人だよ!!私、『あの時』から分かってたもん!!」
ラティア「あの時…?」
ティアラ「ママが死ぬ前日…、パパはママに会いに行ったの。」
ラティア「!!」
ラティアは驚いた顔で影山を見る。
ティアラ「その日、夜遅くに私の携帯に電話がかかってきた。それは、アメリカに着いたばかりのパパからだったの。『ママの病室を教えてほしい』って…、」
ラティア「病室を…?」
ティアラ「うん。ラティアはパパのことを酷く嫌っていたでしょ?ラティアに電話したら、病室を教えてくれないからって。」
電話がかかった直後、ティアラは急いで空港に向かった。影山と会い、2人で病院に向かった。面会時間はとっくに過ぎていたが、看護婦にお願いし、特別にティナに会わせてもらった。
ティアラ「ママ、パパと会えて凄く嬉しそうな顔をしてた…。凄く幸せそうに笑っていたの。」
ラティア「じゃあ、あの時、お母様が穏やかな顔をしていたのは…!!」
ティアラ「うん、パパに会ったからなんだよ。」
ラティアは影山の方をゆっくりをむいた。
ラティア「お母様に会って下さり、ありがとうございます。お母様に代わり、お礼を申し上げます。…私はずっと、貴方を怨んでいた。…でも、心のどこかで貴方を信じていたのかもしれない。」
フィディオ「ラティア…、」
ラティア「でも、試合は別です。これが、貴方の最後の試合になるというなら、私は最高のプレーを貴方に見せることを誓います。…貴方の娘として。」
ラティアは微笑み、イナズマジャパンのベンチに戻っていった。その微笑みは、心から笑っていた。ティアラも嬉しそうに微笑み、観客席へと戻った。
久遠「ラティア、いけるな?」
ラティア「はい!!」
ラティアは嬉しそうに返事をした。
フィディオ「それが君の『本当の笑顔』なんだね。」
ラティア「えぇ。心から笑ったのなんて、本当に久しぶりだわ。」
フィディオ「凄く綺麗だよ。…作り笑いとは比べものにならないくらい。」
ラティア「ありがとう!でも、勝負は勝負よ!貴方達オルフェウスを…、
地獄の海へと招待してあげるわ!!」
***
姫佳「久しぶりの更新だぁ〜!!」
ここ「最近、高校の準備が忙しくてなかなか更新できなかったものね。」
姫佳「うん!!そして、この話感動した〜!!(T_T)」
ラティア「貴女が書けば感動も何も無いけど。」
姫佳「ちょっと!!本当の笑顔を取り戻したんだから、少しくらい優しい言葉かけてよ!!」
ラティア「それはそれ、これはこれよ。」
ここ「では、コメント待ってまーす!!」