二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ヘタリア】私は、何者なんでしょう? ( No.237 )
日時: 2012/06/24 08:54
名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)

「……藍。……月藍、…月藍!」
「へ!? はい!! はい、元気です!!」
「新しいボケかよ」

五星さんに起こされ、芯破さんにツッコまれました。
出席点検かよぉ……(´・ω・`)
……あ。

「あ、あの子は……!? 謎離……!!」
「謎離? 誰?」

……夢?
いや、違う。
私が、全てを思い出してる事が、証明だ。

「月藍さん、ここで寝てたんですよ……?」

呆れ気味の珠姫さん。
いや、そりゃ呆れるわな。
こんな、校舎のとあるとこで寝てたら。

「ほら、教室戻るヨ」
「あ、はい」

小梅さんの手を取り、立ち上がる。
ここまでは、“良かったんだ”。
次が、駄目、だったみたい。

「…あ、れ」

床にしゃがみこんでしまった。
立た、なきゃ。
…立てない…?
嗚呼、何だか世界がグルグルと。
反転してきて。

気分が、悪い。

「ぅ。…げほっ、かはっ…」

手に、べっとりと。
付いていたそれは。

 紅い、紅い。

  私の、血。

「…つき、らん…?」
「かはっ、うぇっ。げほっ、ぅぁ…」

喀血は、止まらない。
変だよ。
嫌だ。
死にそうだ。

気持ち、が。悪い。

私、死んじゃうのかな。
病気、なの?

変、だね。

「月藍さん……!!」

遠退いてく意識の中。
君の声が。
聞こえた。


*視点なし


「…少し。危ない、か」

クロムは、養護教諭が言っていた事を思い出し、言葉にする。
精神的に不安定で、もしかすると、数日の内に。
 峠を 迎えるかも しれない
そのせいか、皆、終始無言。

「……ん……?」
「月藍!」
「目覚ましたんだ…。良かったあ…」

少し涙ぐむ面々。
それが、何を示すのか、当人は分からなくて。

「……あ」
「?」

何かを、思い出したかのように。
起き上がろうとする。

「だ、駄目だヨ! 月藍、寝てないと駄目ネ!!」
「は、離して下さい! 私、行かなきゃ…ならないんだ…!!」

行かなきゃ。
行かなきゃ、駄目なんだ。
『彼』の元へ。
“約束”を———————————

慌てて皆が止めようとする。
そんな時に、『彼』は駆け寄った。

「月藍さん、落ち着いて下さい!」
「…ぁ。……菊、さん……」

スッと、抵抗を止める。
手を伸ばした、けど。
届かない……。

目頭が、熱くって。
涙が、溢れて溢れて。

「…っ、ごめん…なさい…っ。

   約束、…守れな、かった……っ」
「……約、束……? …貴方は…夜月さん…なんですか…?」

私はゆっくりと、頷く。
そう、私の名前。
本当の名前が。
 
  闇暗 夜月(ヤミクラ ヤヅキ)

全部、全部。
思い出しちゃったんだ。