二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ヘタリア】私は、何者なんでしょう? ( No.96 )
日時: 2012/03/27 11:45
名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)

…誰かが側に居てくれた。
  *あの頃*

今だって、皆が側にいるでしょう…?
私、何かを忘れてるんだ。
それがずっと、引っかかってる。

" "               

暗闇の向こうで、誰かが口を動かしてる。
何て言ってるの?

"あわてないで良いから 少しずつで良いよ。時間はもう無いけど…せめて…ね"

時間が無いの?
私はどうなってしまうんだ?

 "だから、今はゆっくり休んで。僕が代わろう"

…お願いしても、良いですか。
頭の中を、整理したいんです。

*

「まだ起きないよ…」

唇を、ぎゅっと噛み、零してしまいそうな言葉を封じる。
混乱しているのだろう?
グルグルと、幾つもの思惑が頭の中を駆け巡る。

『少し、外で待ちますか?起きる気配は無いし…』
「うん…」

その瞬間だった。
月藍の周りが、青白く光って、何も見えなくなった。

「…ん…。はわぁっ!」

はわぁって何だ。はわぁって。
…あれ。月藍ではない。
まさかとは思うんだけど……。

「……誰」
「こ、こっちのセリフだよ!」

フェリが動揺してる。
無理もないか…。

漆黒の肩ぐらいに切られた髪の毛に、灰色の瞳。
髪の毛が、ぴょんっとはねている。
見た目は、少年のよう。

『フェリ、落ち着いて。君は誰ですか?』
「(知ってるくせに)僕は、グレー」

ああやっぱり…!
こうなりますよね。
あの子が思いだすためには。

『私は、シェル・スウィ・ネヴァー。ほら、フェリも自己紹介したら?』
「あ、うん。俺は、フェリシアーノ・ヴァルガス」
「シェルと、フェリ…」

灰色の瞳のグレー。
何時かの前世で逢った。

「…」
「どうしたの?そこ、誰もいないよ?」

誰もいないところをじっと見つめている。

「…あの子」
『へ?』
「僕を呼んでる」

あああぁ!
私、魔力は無いの!
スフィ助けてーー!!

「ちょっと、待った」
「うにっ」

スフィが現れ、グレーの手をつかむ。
ちょ、どっから出たお前ぇえぇえ!

「今偶然的にも通りかかったの。君も、視えてるんでしょ。1人で飛び出しちゃ駄目。私も行く」
『話が読めないんだけど』

何だろうこの、不思議な雰囲気。
私も話読めないけど、それ以上にフェリが空気にw

「あっちに、黒髪の女の子がいて、この子を呼んでるの。まぁ、悪い気配はしないけど、心配だし…。私がついてくよ。魔力もあるしね♪」
『そう…。ま、行って来い!魔術師さん』
「早く行かなきゃ。あの子が呼んでるの」
「よし、行こうか。
めんどい事は嫌いだけど…」