二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 家庭教師ヒットマンREBORN!〜風姫の舞〜 標的4 更新! ( No.23 )
- 日時: 2012/07/04 19:22
- 名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)
- 参照: http://www.kakiko.cc./novel/novel3/index.cgi?mode
標的5「UMA<未確認生物>!?」
「お、落とし物?」
「そう、落としもの。いっしょに探してほしいん
だ」
大人びた瞳で鈴は言う。声も真剣なものだった。
(・・・・・・よっぽど、大切な物だったんだな)
「ねぇ、ツナ君。お願い。鈴の落とし物、一緒に探してくれないかな」
「う、うん。もちろんオレはいいよ!」
京子にお願いされたツナは、思わず顔が赤くなる。
「・・・・・・・・・」
その様子を、鈴は見ていた。
「俺はいいぜ。ツナ」
「自分もいいっすけど・・・・・・」
山本は頷いたが、獄寺はやや不満そうな声で言う。
「・・・ゴメン。用事があるんだ」
エンマがおずおずと言う。
「アーデルに早く帰るように、って言われてるんだ。大事な話があるからって」
「ほんとにゴメンね」と言うとエンマは屋上から去っていった。
「・・・あーあ。炎真に聞きたいことあったのに・・・。ま、しょうがないか」
一息。
「んじゃあ、案内も兼ねて、探すのよろしくな」
「ちょ、ちょっと待って!」
「ん? なに?」
急いで出発しようとする鈴をツナは引き留める。
「その落とし物がどんなものか聞いてないんだけど・・・」
「そうなのな。どんなものか分かってねえと、探せないしな」
「そっか、そっか。ごめんごめん! えっとどんな種類の名前かは、忘れたんだけど・・・。色は灰色。大きさは・・・・・・これくらいかな」
そう言って鈴は、両手を胸の前で15cmほど縦に広げる。
「もっとなんか特徴ねぇのかよ」
獄寺は言う。
「特徴、特徴・・・・・・! えっと、ちょーかわいいこと!」
「他の特徴を言え」
鈴の発言に即答する獄寺。
「他、ねぇ・・・・・・。う〜〜ん」
鈴は唸る。そして何秒間か考え込んだあと、「あっ」と声を上げた。
「あった! 特徴!」
「なんだ?」
「えっとねぇ〜」
鈴は自慢気に胸を張って言う。
「空を飛ぶんだ!!」
——ピシャーーーーーン!!
(そ、空を・・・)
(飛ぶ・・・!? !!)
ツナと獄寺は、雷でも落ちたかのような衝撃を受けた。
「(10代目! アイツが話しているのはマスコットか何かだと思うんですが、・・・・・・マスコットって空飛ぶんすか!?)」
「(いやいや、マスコットは空飛ばないって!)」
鈴たちに背を向けて、小声で話すツナと獄寺。その後ろでは、
「鈴の落とし物って空を飛ぶんだ!」
「へぇ〜すげぇなぁ!」
京子と山本が鈴の話に納得していた。
「(・・・分かりましたよ、10代目!)」
「(えっ、ほんと!? 獄寺君)」
「(ええ、アイツが話しているのは・・・)」
一息。
「———UMA(ユーマ)<未確認生物>ですッ!!」
「アイツが話しているのは、新種のUMA(ユーマ)ですよ! たぶんマスコットか何かに化けているんです! ヤベェ、メモっとかないと!」
ツナが呆然としているのに気づかない獄寺は、いつのまにかメガネをかけており、その奥の瞳をキラキラと輝かせていた。
「おーい。そろそろ探しに行くぞ・・・って、なんで隼人、メガネかけてんだよ」
「気にすんな。それより、はやくその落とし物ってヤツを探しに行こうぜ!」
(獄寺君、ノリノリだな・・・・・・)
不安を感じながらもツナたちは、UMA(ユーマ)———ではなく、<鈴の落とし物>を探しに行った。
〆 5月23日