二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 家庭教師ヒットマンREBORN!〜風姫の舞〜 標的5 更新! ( No.26 )
日時: 2012/07/04 19:24
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)
参照: http://www.kakiko.cc./novel/novel3/index.cgi?mode

   標的6「昼休みの探索者たち」

  「一通り見回ったけど、・・・見つからないな」
 
  ツナは思わずため息をつく。後ろを見ると、「見つからないか・・・」と呟く鈴と、京子が廊下に佇んでいる。ツナは鈴に声をかける。

  「大丈夫だって! 見つかるよ。鈴の落とし物」

  「そうだぜ。まだ行ってない所もあるしな」

  山本が言う。「そんな場所あったっけ?」とツナが聞くと、獄寺が重苦しい表情で言った。

  「あの戦闘マニアのいるところですよ。10代目」

  ツナはその人物を思い出し、一気に顔が青ざめる。そして力なく、その人物のいる場所を呟いた。

  「・・・・・・応接室か」

  その部屋に入った瞬間、咬み殺されるだろう。そう思いながら。


  ◇◇◇◇◇



  「ここが・・・応接室か。早く中に入って探そうぜ」

  何も知らない鈴はツナたちを急かすが、ツナたちは『応接室』と書かれた部屋の前で立ち止まる。あの人物との接触を避けるため、ツナたちは鈴を説得する。

  「ね、ねぇ、鈴。さすがにここに落とし物はないでしょ」

  「そうだぜ。だいたい、どこで落としたんだよ」

  獄寺の問いかけに鈴は、

  「たぶん校門のところかな」

  とサラリと答える。

  「えぇ〜っ! じゃあ校門のところ探せばいいんじゃないの!?」

  ツナの絶叫に、「いや。それは、ない」と即答する鈴。

  「なんでッ!?」

  「なんで、って・・・・・・あれ、動き回るから」

  キョトンとした顔で鈴は言う。まるで当たり前と言っているように。

  「(ご、獄寺君! やっぱり獄寺君が言ったとおりUMA(ユーマ)かも・・・ってあれ!? 獄寺君ッ!?)」

  隣にいたはずの獄寺がいないことに気がつくと、辺りを見回す。下にしゃがみ込んでメモを取っていたようだった。そして、ぶつぶつと何かを呟いている。

  「———やっぱり新種のUMA(ユーマ)しれないな。灰色で、小さいヤツなんていなかったはず・・・。よし、じゃあ、さっそく部屋に忍び込んでUMA(ユーマ)を・・・———」

 「あの、獄寺君?」

  「じゅ、10代目! いや、その、けっしてUMA(ユーマ)・・・じゃなかった、篠原の落とし物を捕獲しようなんてことはしてませんよッ!!」

  (そんなこと考えてたんだ・・・)

  獄寺の話を聞き、ドン引きする。

  すると、ふいに後ろから声が———

  「ねぇ、君たち。そこで何騒いでるの」

  そこにいたのは、

  「ヒ、ヒバリさんッ!」

  「キョーヤさん!!」


 
 〆 5月24日