二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第一節 開発途中の魔術師達 ( No.10 )
日時: 2012/02/16 18:23
名前: 蒼炎 (ID: hj9a4sJB)

その少女は涙眼だったが、真希に助けを求めていなかった。

否、求められなかったのだろう。
覆面男の引き金に掛かった指は、ピクピク動いている。


真「ロリコンが。そンなガキ誘拐して何が楽しいンだよ変態が」

?「黙れ。この睦月崩れが」

真「聞き捨てならねェ台詞だなァオイ。その口を窒素で埋めてやろうか?」


彼女は右手を前に差し出す。
覆面男は『?』という顔をしたが、即座に見えない顔は一瞬にして汗でベットベトになる。



彼女の手から現れた『窒素爆槍(ボンバーランス)』が自分に襲いかかったからだ。



その窒素の槍は覆面男の開いた口に入り込み、歯が粉々になり、喉に刺さり、絶叫が口の中だけに響く。


?「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッッ!!」


覆面男はきつく捕まえていた少女を離し、倒れ込み血を吐いた。

真「ロリコンの成れの果てがコレか。ハッ、下らねェな」


真希は気絶したスクラロールと覆面男を放っておき、少女を片手で捕まえ59階の窓から飛び降りる。






取りあえず彼の魔術、『座標移動』で吹雪が勝手に召喚した雪を外に移動させた。

白「ったく・・・だからむやみにやるなよ・・・」

吹「あ、忘れてたけど代金は幾ら?」

白「あぁ、手袋型の霊装は全部1000円な」

吹「普通の手袋だったらアレだけど、霊装だと言うと何とも言えない値段だね」

白「仕方無いだろ。霊装は上層部にとってはタバコ扱いだしな」


吹雪は財布から千円札を出した。

白夜は受け取り、ポケットにしまった。


?「えっと・・・ここが霊装売ってる所?」


白夜の視界の隅に、黒い髪の少女が居た。


白「あ、いらっしゃいませ。んで、何をお求めで?」

?「別にね、深い意味はないんだよ?」


少女は一旦息を吸って、言った。



?「霊を探す霊装って・・・ある?」