二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼〜雪村千鶴の妹〜 ( No.10 )
- 日時: 2012/03/07 18:01
- 名前: 優姫 (ID: mEbrvTN1)
総「すごいね君。だけど残念、君は僕たちと一緒に屯所に来てもらうよ。」
有「・・・屯所?」
斎「新選組屯所だ。」
新選組といえば、千鶴がいる所だ。警戒心よりも千鶴に会いたいという気持ちが強かった。
有「・・・ついていく。」
その後、有香は屯所に連れて行かれ幹部の間で会議が開かれた。
左「そいつが例の奴か?」
平「まだガキじゃん。」
新「お前がガキとか言うなよ、平助。」
平「おじさんはだまってなよ。」
新「なんだと!」
広間に入ると九人の幹部がそろっており、その内の二人が言い争いをしていた。
土「てめぇら!少しは静かにしやがれ!!」
新選組鬼の副長・・・土方歳三が怒鳴り、やっと静かになった。
しばらく沈黙が続き、やがて土方さんが口を開いた。
土「何故、浪士を斬った。」
有「何故って言われても・・・。先に襲いかかってきたのは浪士のほうですよ?私はただ、女が斬られそうだったから返り討ちにしたまでです。」
土「なるほどな・・・。」
そこにお茶を持った千鶴が現れた。
千「失礼します。お茶をお持ちしました。」
近「雪村君。いつもすまんな。」
千「いいえ。」
千鶴がお茶を配ろうとしたとき、有香はこらえきれずつい声を張り上げてしまった。
有「千鶴!!」
全「!!」
全員が驚いている。なぜなら、千鶴の名を有香が口にしたからだ。
有「千鶴!久しぶり!ずっと会いたかったよ・・・。」
だが、千鶴は驚いたまま何が何だか分からない様子で有香を見ていた。
有「千鶴・・・?」
千「えっと・・・何故、私のことを知っているのでしょうか?」
有「え・・・!千鶴。私だよ。妹の雪村有香!」
千鶴はまたしても驚いた表情をした。
千「妹!?私に妹はいないような・・・。」
信じられなかった。やっと千鶴の消息をつかんで此処まで来たのに・・・。
どうやら状況を見る限り、千鶴は有香のことを覚えていないらしい。だが、無理もない。十年以上前に別れ、それ以来一度も会っていないのだから。
有「・・・そっか・・・。覚えてない・・・か。」
そこで横槍が入った。
土「雪村有香といったな。どういう事か説明しろ。」
有香は俯き、再び顔をあげた。
有「分かりました。お話しましょう。」
有香が話したことはとてつもなく悲しい過去だった・・・。