二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ハイスクールD×D 〜孤独の悪魔〜 日常 壊れた日常 ( No.3 )
日時: 2012/02/27 08:32
名前: 紙々の黄昏  (ID: UWa9xSxf)


   カアー   
         カアー
                カアー


「ん〜、よくねた〜。ん?」
 漸く目を覚ました閃霞。
しかし、今はもう、カラスすら家路につく夕暮れ時、授業も何もあったもんじゃない。
「あ〜、もう、下校時間過ぎてんじゃん!早く家帰って寝よ」
よっこらせっと、と実に爺臭い掛け声を掛けて立ち上がる。
そのままドアに向かい、階段を降り、教室でカバンを取って下駄箱へ向かう。
その間の動きは、無駄が一切無かったとか。才能の無駄使いだろう。
靴を履き替え、外に出て、家路につく。ただ、早く帰りたいので近道をした。これがいけなかったのかもしれない。
「なんだ?これ…」
そこにあったのは、何の変哲もない公園。しかし、閃霞には全く別の光景が映っていた。
複雑な紋様、それは一般人なら一生見ることのない物、それは、
「人除けの結界…」
そう、結界だ。
一般人であれば解らないであろうが、生憎、閃霞は魔法使いだ。解らないはずがない。また、本来魔法使いであろうと、結界の術式などみることはできないが、閃霞に限っては別だ。閃霞はある理由で、そう言った術式を観ることが出来る。その辺は、いずれ閃霞の口から語られるだろう。

  生きていれば


結界そのものは大したことじゃない、人除けの結界なぞ見られたくない事があるから使うのであって、結界そのものはどうでもいい。
しかし、閃霞は見た、見てしまった。それは、
一人の少年が殺される瞬間をだ。
殺しているのは少女、しかし、その背には漆黒の翼がある。それは、
「堕天使…」
堕天使は、光の槍で少年の腹を貫いていた。
あれでは、まず助からない。もうまもなく死ぬだろう。閃霞はそれを見て、今日は眠れるかなー?などと、現実逃避の真っ最中だった。
しかし、世界は非情で無情である。
「あら、みてたの?じゃ、死んでくれないかしら」
堕天使は光の槍を心臓に向け投擲する。
閃霞はギリギリで避けるが、完全に避けきることは出来ず、肩を貫かれる。
「へぇ、避けたの。でも、ざーんねん」
堕天使は、いつの間にか目の前にいて、そして、
閃霞は腹を貫かれ、意識は黒に染まった。