二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

ハイスクールD×D 〜孤独の悪魔〜 非日常 悪魔 ( No.6 )
日時: 2012/02/28 15:57
名前: 紙々の黄昏  (ID: UWa9xSxf)


 あの日から暫く経った、予想でしかないがおそらく、自分は悪魔になったのだろうという確信に近いものは得た。
 それは、今の所隠している。
 悪魔だとバレれば、天使、堕天使、悪魔問わず狙われる。そんなのはゴメンだ。
 うん、そのはずだ。なのになんで、
「ーーと、いうわけで、僕についてきてほしい」
コイツにこんな事いわれてんだ? 
 目の前にいるのは、爽やかイケメン。誰だかは知らない。
 近くで、キャー!!とか聞こえるが、んなもん無私だ無視。
 とにかく、コイツは間違い無く悪魔だ。なんで判るかって?そりゃ、術式見えればわかるにきまってんだろ?
 まあ、バレたからには仕方ない。逝くしかないか。(誤字に在らず)
 しかし、後ろにいるのは誰だ?いや、目の前にいるコイツもオレは知らないんだけどさ…。しょうがないだろ!めんどくさくて、クラスの奴すら覚えてないんだぞ?他クラスの奴なんか覚えてるわけない。
 まあいいか、とにかく、
「わかった」
そう答えたんだが、クラスの奴らも、目の前の奴らも呆然として(驚きすぎて)固まってる。…普段、どういう風にオレが、見られているのかよくわかった。
「あ、ああ、ゴメン。じ、じゃあ、行こうか」
 そう言って教室を出て行く、イケメン君にオレはついて行った。


 イケメン君に連れ来られたのは、校舎の裏手にある現在使われていない旧校舎。まぁ、古いちゃ古いが、どっかてーと趣があると言える程度、まだまだ使える。
「ここに部長がいるんだよ」
 ここまで来る途中でわかったが、もう一人の方も連れてこられたみたいなんだよな。てか、部長って誰さ。
 中に入れば、意外と綺麗だ。掃除はこまめにされてるらしい。
 色々考えてるうちに着いたらしい。イケメン君は、ある教室の前で止まる。
戸に掛けられたプレートには、『オカルト研究部』そう書かれていた。
…それでいいのか、悪魔。いや、隠れ蓑には最適なんだろうけどさ…。
隣の名も知らぬ奴は、しきりに首を傾げてる。
「部長、連れてきました」
そうイケメン君が確認をとると、「ええ、入ってちょうだい」と女の声聞こえてくる。部長とやらか?
 イケメン君が戸を開け、後に続けば、中にあったのは、魔法陣だ、巨大な魔法陣。
 更に、室内の至るところに補助、保護の呪文が書き込まれている。
見たところ、転移の魔法陣だ。この規模なら町一つ分は自由に転移出来るだろう。
 周りを見てみれば、ソファーに小柄な女の子が一人座っている。
中庭で昼寝するときに、よく見る顔だ。名前は知らない。美少女と言っていいだろうが、当然、悪魔だ。
更に、視線を動かす。よく見れば、幾つか、強力な呪物もある。呪物というのは、儀式を行う際の媒介の事だ。そんな事をしてるうちに、イケメン君が女の子に紹介をしていた。どうやら、もう一人の連れてこられた奴は「兵藤一誠」と、いうらしい。女の子はペコリと頭を下げていた。
「こちらは、桐塚閃霞くん」
またもや、ペコリと頭を下げてる。
「よろしく」
こちらも、返す。それを確認すると、食べていた羊羹をまた食べ始める。
話すのが苦手なのか、話す必要性を感じていないのか。
また、周囲を見渡して思考する。
見渡していると、視界に入るのはシャワーカーテン。
「…いや、なんでさ…」
思わず、突っ込んでしまった。シャワーついた部室なんて、普通ねーよ!付けるんならベットを付けてくれ!寝に来るから!
キュッ。
そんな不毛な事を考えてると、水を止める音が聞こえてきて。
「部長、これを」
女の声が聞こえてきた。
「ありがとう、朱乃」
もう一人、女の声が聞こえてきた。どうも、あの声の主が、部長と呼ばれる人物らしい。で、もう一人は、朱乃という名前のようだ。
「…いやらしい顔」
ポツリと呟く声、声のした方向には女の子がいるはずだ。
別段、何も思うところはない。オレはなにも答えず、思考を続ける。
ジャー。
カーテンが開く、そこにいるのは、紅色の髪の女性。美女と言っていいが、
やはり、悪魔だ。おそらく、彼女が部長とやらだ。
「ゴメンなさい。昨夜、イッセーのお家にお泊まりして、シャワーを浴びてなかったから、いま汗を流してたの」
聞く必要性は感じないので、次の観察を続ける。
「あなたははじめましてよね。私はリアス・グレモリー、悪魔よ」
「ふーん、オレは桐塚閃霞。よろしく」
「驚かないの?」
「慣れてる」
面白い物を見つけたような、表情をしているが、構わず、オレは観察を続ける。
今は彼女の後方にいる女性を観ている。
そちらは、黒髪のポニーテールに和風の雰囲気を持つ女性。朱乃という人物だろう。こちらも、当然、悪魔。
「あらあら。はじめまして、私、姫島朱乃と申します。どうぞ、以後、お見知りおきを」
笑顔で丁寧な挨拶。当然、
「こちらこそはじめまして。オレは桐塚閃霞っていう。以後、よろしく」
それなりに丁寧に返す。面倒でもこういうのは大事だ。たぶん、女性二人は上級生だ。
「こ、これはどうも。兵藤一誠です。こ、こちらこそ、はじめまして!」
一誠は緊張してるらしい。ガチガチになる要素がどこにある?
それを「うん」と確認するリアス・グレモリー。
「これで全員揃ったわね。兵藤一誠くん。いえ、イッセー。そして、桐塚閃霞くん」
「は、はい」
「何の用ですか?グレモリー先輩?」
上、一誠。下、オレである。
「私たち、オカルト研究部はあなたを歓迎するわ」
「え、ああ、はい」
「ッ!まさか」
「悪魔としてね」
ーーっ!
やっぱりか。良いんだか悪いんだか、判らんが、オレを悪魔にした人物が出て来たわけか。