二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ハイスクールD×D 〜孤独の悪魔〜 戦い 戦闘準備 ( No.9 )
- 日時: 2012/03/14 18:20
- 名前: 紙々の黄昏 (ID: GVNUBZAT)
「二度と教会に近づいちゃダメよ」
オレが新たな魔法の練習をしてから数日、一誠は部室で部長に強く念を押されていた。正確には怒られていた。
なんでも、シスターを教会まで案内したらしい。一誠の行動そのものは褒められるべきことだろうが、今回に限っては別だ。
なぜなら、教会は悪魔にとって敵地だからだ。そして、俺達は悪魔。教会に近づくなんてのは、自殺と同義だ。本当なら近づいた瞬間、光の槍が飛んできてもおかしくない。今回はシスターを送り届けたから見逃されたらしいが……。
「教会の関係者とも関わってはダメよ。特に『悪魔祓い(エクソシスト)』は我々の仇敵。神の祝福を受けた彼らの力は私たちを滅ぼせるほどよ。神器所有者が悪魔祓いなら尚更。もう、それは死と隣り合わせるのと同義だわ。イッセー」
そこで、部長は一誠を見据える。
「は、はい」
「人間としての死は悪魔への転生で免れるかもしれない。けれど、悪魔祓いを受けた悪魔は完全に消滅する。無に帰すの。ーーー無。何もなく、何も感じず、何も出来ない。それがどれだけのことかあなたはわかる?」
ーー無。それは、オレの中に染み渡り、強い拒絶を引き起こした。イヤだ!と。何故かはわからない、ただ、言い表せない不安と苦しみ、拒絶だけがオレの中で渦巻いた。
「ゴメンなさい。熱くなりすぎたわね。とにかく、今後は気をつけてちょうだい」
「はい」
「…了解…」
そこで、部長の話しは終わった。
「あらあら、お説教は済みました?」
「おわっ」
一誠は驚いたが、オレは気づいてた。魔法球で魔力を探知することも練習したからだ。どうも、オレは魔法の類の話になると興味が強いらしい。かなり頑張った。そのためだけにホムンクルスまで作った。ホムンクルスにも興味があったことは確かだが、それでも、一番は魔力探知の練習の為だ。おかげで、魔法具生成、魔法生物の作製、魔力探知も3kmぐらいなら行えるようになった。
「朱乃、どうかしたの?」
部長の問いに朱乃さんは少しだけ表情を曇らせる。
「討伐の依頼が大公からとどきました」