二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモン】果てしない旅路 リメイク ( No.4 )
- 日時: 2012/02/29 20:00
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)
「あ—————————————————!」
私は思わず叫んだ。
そそそそそそうだったよ!確か、今日七月三日にウツギ博士が直に頼みたいことがあるって言ってたじゃん!
で、約束の時間が九時厳守・・・今の時間は!?
バッと、目ざまし時計を見る。
現在時刻、八時五十分。
「・・・・・・・うわあああああああああああああああああああ!」
ようやく私の眠気が覚めた。
慌てて寝巻から普段着に着替える。
「どどどうして教えてくれなかったのさ!?今日は別にオーデションでもリハーサルでもなかったからすっかり安心していたのにい!」
何て母さんに言うと、
「甘えるな。自分の管理は自分で」
と、キッパリ返されてしまった。
返す言葉もありません・・・。
私はコライユ・ワカバ。ワカバタウンに住んでいる十六歳の少女。
周りの人には極秘にしているけれど、芸能界に足を突っ込んでいます。そこそこ有名さ!
今日は同じワカバに住むウツギ博士という、そりゃ偉くて若い博士がいて、その人に頼まれごとをしていたのです。
で、そんな大切な日に寝坊っと。自分がどれだけ抜けているか判っています、ハイ。反省してます・・・。
大慌てで着替え髪を二つに結んだ。あ、大きく跳ねているのは寝ぐせじゃないからね。母さんみたいに生まれつきでもないから。わざわざハードヘアムースを使っているから。何でこんな個性的な髪型をしているかというと、まあそれは後々に。
さあ、着替えも済んだし出発進行!と、思ったら。
「ちゃんと朝ご飯食べて行きなさい」
母さんに引きとめられました。
さて、ちゃんと朝飯を食ってようやく母さんの許可が降りた時には九時十五分。
あー、ダメだ。完全に遅刻だ。こってりからかわれそうだな、オールに。
私は大慌てで集合場所へ急ぐ。場所はとある大木の前だ。『とある』のところには突っ込まないで欲しい。
集合場所につくととっくにオールは居た。まあそりゃ当り前だわ。五分で着いたとはいえ、現在時刻九時二十一分。
完璧なる遅刻です・・・。
読書しながら待っていたオールはそれでもすぐ私に気づいたようで、笑いながら私の名前を呼ぶ。
「おー、コライユ—!遅っせえぞー!」
この、屈託なく笑いながら私の頭を撫でるのがオール。私の幼馴染だ。
凄く大切な人で、私の一番近く居る存在。
「ゴメン、遅れて・・・!」
私が手を合わせて言うと、オールは笑いながら言った。
「いや、俺も今来たところ」
その言葉を聞いて、嘘つきと私は思った。だったらその本はなんだ?
表紙に書かれた題名は『携帯獣の医療用語』と書かれてある。しかも字が小さく分厚い本だ。
今来たところだったら、絶対そんな本読みません。
だからコイツが好きなんだ。恋愛感情とかではないと思うけれど、かといって何なのか判らないけど、凄くいい奴だってことが判る。
優しい奴なんだってことは、凄く身にしみている。
「あんまり遅かったら置いてくつもりだったからな」
・・・・これがなければね!
こいつは私を自分より幼いとか思ってやがる。だからからかって来るんだ。
そりゃ、確かに私は子供みたいな性格ですが、だからと言って面白がってからかうなよ!こちとら本当にショックなんだからさ!
>>2へ >>6へ