二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモン】果てしない旅路 リメイク ( No.7 )
- 日時: 2012/03/02 18:14
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)
「こんにちはー!コライユとオールでーす!ウツギ博士—!博士—!?」
私の声が家の中にむなしく響く。返事は、無し。
「あれ、留守かな?」
私は言っておいてそれは無いと思った。人を呼びだしておいて、それは無い。
キョロキョロと研究所をくまなく探す。ホントはこんなことしちゃいけないだろうけど、まあしょうがない、うん。
するとオールが、私の肩にポン、と手を置いた。
「あ、どうしたの、オール」
ふと、私はオールの様子がおかしいことに気がついた。顔色が真っ青で、肩が震えている。
私はその様子がただ事ではないと思って、オールが視線を向けている先を見た。
それに辿り着いた途端、私は悲鳴を上げた。
「ウツギ博士—————————!」
ウツギ博士は倒れていた。そう、真っ赤な液体を口に出しながら。
頭や真っ白な白衣にも真っ赤に染まる液体。目は虚空を睨んでいる。呆然としている中、オールはすぐさま脈を測っていた。
流石オール、将来の医者と思いながら、私はこう言うしかなかった。
「そんな・・・ウツギ博士ッ、まだ第一話が始まったばかりなのにッ!!」
こんな、あんまりな風景。一見お気楽小説が、シリアスに変わってしまうなんてッ・・・!(そこかよ)
何て思っている中、カランと床に何かが落ちる。どうやら、仰向けにして倒れていたウツギ博士をオールが横にしようとしたはずみに落ちたらしい。
一体何が落ちたのか、と思った私たち三人(正確には二人と一匹)が、ソレに視線を向けた。
その途端、空気が凍った。
いや、冷凍ビームとかこごえる風が炸裂したわけではないよ?つーか、今持っているポケモンはそんな技使えないから。マリも氷は使えないし。
んでも、凍ったんだよなあ、ホントに。絶対零度までに凍ったよ、うん。
え?結局何が落ちたんだって?
眼鏡だったよ、ウツギ博士の。でも、それだけじゃないんだよ。
レンズにね・・・目玉のシールが貼り付けてあったんだよ。
「・・・え?」
「・・・・・・・・・・・・・・・え?」
顔を見るとすやすやとイビキをかきながら寝ているウツギ博士。
するとマリが、一つの書置きとジュースの缶を持ってきた。
『・・・・あー、成程ね』
「え?」
書置きには、こう記してあった。
『今から研究資料を取りに行く為にポケモンセンターへ向かいます。奥様と息子さんはヨシノの買い物に出かけているので、電子レンジで朝ごはんを温めてください。後、寝るなら机じゃなく、ベッドでお休みになってください』
そして、ジュースの缶は・・・トマトジュース。
「・・・え?」
「・・・・・・・・・・え?」
「「ええええええええええええええええええええええええええええ!?!?」
私とオールは思わず叫んでしまった。
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