二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【妖狐×僕SS】朽ちては消える ( No.2 )
日時: 2012/03/02 14:36
名前: ぬえ (ID: AUhWJrzr)

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  その日は嵐だった。



「凛々蝶様、おはようございます」
「おはよう」



優しい笑顔を見せてくれる御狐神君。
思わずその笑顔に、赤面してしまう。



「…きょ、今日は朝から嵐だなっ」
「はい」



御狐神君が返事をすると、
僕は食堂の方へと向かった。
彼も着いて来ているようだ。

食堂に着き、静かにイスに座る。



「では、少々お待ちください」
「わかった」



御狐神君が僕に向かって礼をする。
向こうに行く御狐神君を見つめる。
すると、それを邪魔するかのように現れた。



「よー凛々蝶」



ふわふわと、まるで紙のように現れた。



「人に挨拶をするときは、ちゃんと」
「あーうん、わかってるよー」



ダルそうにふわふわと移動する反ノ塚。
人の話を最後まで聞かないなんて
一体どういう神経しているんだ。
と、呆れていると、御狐神君がやってきた。



「お待たせいたしました」



テーブルの上に置かれたのは、コーヒー。
取っ手を掴み、静かに口元へと運ぶ。



「お味はいかがですか?」
「おいしい」



満足するかのように微笑む御狐神君。
何故か僕も嬉しくなる。





—————窓が割れると音がした。





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