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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE -海姫- 建て直し!! ( No.15 )
- 日時: 2012/03/11 15:14
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)
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「———、」
遠くから、小さな小さな、声。
誰だろう、誰だろう
「おーい」
声はどんどん大きくなり、セナは遂に瞼を開けた。ゆっくりと横へ目を配る。
すると、海賊旗がみえた。骸骨と、交差した剣と、赤い3本の線が骸骨の目の所に。
「……赤髪、ですか。」
軽く溜息をついて、ハクを担ぎ赤髪の船に着地する。
「セナ!久しいな!」
「こんにちは、赤髪。」
「だっはっはっは、何時もかたいなお前は!」
「生憎誰とも慣れ合うつもりはないもので」
セナは冷たく言い放つ。すると赤髪は気を悪くするどころか豪快に笑ってセナの頭をガシガシ撫でた。
「正直な奴め!どうだ。今日は此処に泊まっていかないか?」
「すみませんが私は挨拶に来ただけなので。」
「冷たいなあ。そう言わずにさ。」
もう一度、すみません、と謝り、海に浮かぶ小船に飛び降りる。セナは海賊ではない。
むしろセナはごく普通の旅人だ。赤髪のところへ長居して海軍に海賊とみなされたら厄介である。
「さようなら。」
「次は仲間になれよ!」
「嫌です!」
セナは誰のものになる気もない。
ただの旅人のままで、いい。
「ハク、もう起きて下さいよ」
ふふっと乾いた笑みを見せて、
前を向いた。
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