二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ONEPIECE -海姫-  建て直し!! ( No.16 )
日時: 2012/03/11 15:16
名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)

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結局、白ひげ海賊団に着いたのは日が暮れた頃。そろそろエースのストライカーみたいなの作ろうかな。
人魚になって移動してもいいけど、人に見つかったら厄介だし。セナは、そう考えながら小船をモビー・ディック号にロープで括りつける。


「こんばんはー」


とびっきり大きな声で叫んで、甲板に着地した。
宴の最中なのだろうか、騒ぎ声が聴こえてくる。


「…前に来た時も宴してませんでしたっけ。」
「グラララ!まあ気にすんなセナ」
「…エドワード様。いたのですか。じゃあ、早速…」


セナが能力を使おうと腕まくりをすれば、白ひげは待てというように静止の声をあげた。


「今日はもう遅い。明日にしろォ!」
「…………でも、」
「大丈夫だァ!此処には海軍は来ねえ!」
「ああ、そうですね。そういえば」


此処は、無法海域なのだ。海軍は此処には来ないし、見向きもしない。
数多くの犯罪があり、もう抹消された海域。
海軍は何をやっているのか、それでいいのか、と肩を竦めて首を振る。まあその方がセナにとっては良いのだが。


「じゃあ、遠慮なく。宜しくお願いいたします」


セナは跪いて、お辞儀をする。
白ひげは、顔を上げろォ、と呟く。


「部屋は、…開いていないから、エースの所でいいだろう。」
「!……困りますね。私に恋愛感情を抱いている人を私と同室にするとは…。」
「グラララ!知っていたのか…そりゃあおめえタチが悪い。それも愛しい人を作りたくないから…だろう。………そろそろ、許してやればどうだ?自分を——」


その言葉はつまり、自分を許してやれよ、ということ。白ひげは目を細めて静かに笑う。


「………私は、一生私を許さない。」


セナの瞳が、一瞬寂しさを宿した。
でもすぐにセナは笑みを作る。


「…海の空間をつくってそこで寝ます。おやすみなさい。」
「………グラララ!」


セナは白ひげに背を向け、海の方へ歩み寄った。



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