二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ONEPIECE -海姫-  建て直し!! ( No.23 )
日時: 2012/03/11 15:25
名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)

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「……ッてんめえ……、!ふざんけんじゃねえよ…!!」
「……ふふ……あははははは…!ふざける…?ふざけてるのはきみじゃないですか。」


途端に冷たい声になったセナに、一層青い顔を見せてナガワは押し黙った。
セナは不気味に微笑んでいる。全てを、蝕む、黒。セナの心に其れを垣間見た。


「………ナガワ。……きみを監獄に届ける事を約束しましょう。」
「…!!うわあああああああ!やめてくれぇっ、やめろおおおお!」
「……無駄ですよ。きみは、罪を犯しすぎた……。そして、全ては遅すぎたんですよ。」
「う、うわああああああああああああああああああああ!!!」


ナガワは短剣を持って叫びながら襲いかかってくる。
セナはそれを見極め、さっ、と避けると刀を短剣に向かって振り上げた。


ガキィィィィィン!


刀は短剣を受け止める。


「おれは!!最強なんだあああああ!…………破壊、切断!!」


能力が発動されて、破壊の力が短剣に加わり、確実に力は強くなる。
セナはそれを冷静に見つめ、短剣を蹴りで壊した。


「……っんな馬鹿な……っこれはダイアモンドの剣!!世界で一番固い鉱物で出来た剣なのに……なぜ蹴りだけで…!」
「私は、海姫。なめて貰っちゃ、困りますね。海よ、荒れ狂う津波を巻き起こせ!!!」


セナが叫ぶと、すぐに遠くから津波が来る。
セナは他の住民や建物を水の空間(waterroom)で囲った。
いらぬ犠牲を増やさないために、標的のナガワだけ、狙う。


「…うわああああああああああああ!!!」






緋色の血は、蒼色の少女に降りかかり、やがて沁み込んでゆく。
血に濡れた少女。もうその瞳には希望など無い。




残ったのは、気絶したナガワと、ただ其れを見下ろすセナ。
その冷たい目は、少し哀しみの濃藍を帯びた。


「…………………海軍本部少将、破壊のナガワ…悪に染まるる貴様を…責任を持って監獄へ送り届けましょう。」


ハクにナガワを託して、水の空間(waterroom)を解く。ふわ、と水は海に還り、住民たちが何事かと家から出てきた。お騒がせしました、と苦笑いした後、遠くから着物姿の女が駆けて来るのが見えた。


「……っはあ、はあ………っ、セナ、さんっ……!大丈夫ですか…っ?わ、たし………セナさんが出ていった後、近所の人からセナさんがナガワと戦ってるって聞いて……っそれ、でナガワ、は…?」

「………倒したよ。」


レイは、息を切らしながらセナに問うた。
倒した、という一言を聞いた瞬間レイは崩れ落ちる。


「…………セナ、さんっ…!!!ありがとう…っ、本当にありがとう……っっ!!」


レイは涙を流していた。涙はやがて地面にしみを作る。其れを見たセナは、ふわりと笑った。


「………ふふ、ナガワが気に食わなかっただけですよ。」
「……!!………っ」
「今まで、頑張りましたね」
「……………うわああああああああああああああああああああ」


レイの声は、島中に響き渡る。
住民たちが微笑んで其れを見ていた。