二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ONEPIECE -海姫-  建て直し!! ( No.25 )
日時: 2012/03/11 15:30
名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)

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「あら、セナじゃなーい。一緒に海水浴しない?」
「ふふ、…きっと、楽しいわよ。」

「…え、でも私…」


セナは少しばかり躊躇ってしまった。
何故なら自分は、海に入れば人魚になってしまうのだから。


「………はい。しましょう。」


でも、折角誘ってくれたのだから。そう思って、水着を荷物の中から取ってくることにした。
水着は、深い蒼のビキニ。すぐに着替えて来て、海岸まで走った。


「きゃーっ!セナ可愛い!」
「似合ってるわよ。とっても」
「……有難う御座います。」


じゃ、早速泳ぎましょ!と、はしゃぐナミに、セナは微笑む。
後からルフィ達もやってきた。


「今から見る事は絶対に秘密にしてて下さい。」


セナは、そう言うと海の中にゆっくり体をつける。すると、下半身が魚になり、虹色に光り輝く鱗が出来た。
——人魚。それは、息をのむほど美しかった。蒼い髪は、水面でゆらゆらと揺らめいている。
ナミは水も滴るいい女って本当にいるんだな、と思って苦笑を浮かべる。。


「セナ!人魚って速いんだろ!おれと競争しよう!」
「……いいですけど、ルフィさん。負けますよ?」


セナに挑戦してきたルフィに、にやり、とセナは笑う。
よーい、どん!という合図に、セナは泳ぎ始めた。
結果は一目瞭然。セナの勝ち。
当たり前だ。ルフィは浮き輪で泳いでいる。それに能力者だ。それに対してセナは人魚。結果など、見えているも同じだ。


「くっそー…やっぱ速いな!」


ルフィは、にこにこ笑ってセナの背中をばしばし叩く。
セナは苦笑いして、砂浜へ戻るため、ルフィの浮き輪をおした。






***






暫く遊んで、船に戻る。
塩水によって、若干パサついた髪を洗い流そうと、女部屋に備え付けられた、シャワーを借りる。

花の香りの、シャンプーとトリートメントを手にとってプッシュした。
——ロビンの物だろうか。
隣には、オレンジの香りのシャンプーがあるから、きっとロビンのものだと思う。


「………ん、いい香りですね…。」


何の花かは分からないけれど、上品な香りでロビンに良く似合う。
今度から、このシャンプーにしようかと、ふふっと笑って、髪を洗い流した。

身体も洗って、シャワールームを出る。何時もの着物を着ず、おそらくナミの手によって用意された桃色のワンピースを着た。


「ロビンさん、シャンプー借りました。」
「出たのね。いいのよ、別に。……そのワンピース似合ってるわ。ナミちゃんと私で用意したのよ。」
「そうなんですか。有難う御座います。…でもこのワンピース、私には可愛すぎじゃありませんか?」
「あら、そんな事無いわよ。…可愛い。」
「……!ど、どうも…」


ロビンみたいな美人から、褒められると恥ずかしいのか、セナは、若干顔を赤らめる。


「……ふふ、…そうだ、明日ナミちゃんと私と、貴方で一緒にショッピングしない?」
「ショッピング、ですか。…ええ、行きましょう。」


少し頬を緩めて、笑う。
ロビンも笑った。


「メシだーッ!」


遠くから、声が聞こえて、キッチンまで向かった。






「今日は、前菜のオードブルと海王類の肉と野菜をふんだんに使ったスープに御座います。」


サンジの料理説明を軽く聞き流して、手を合わせる。
いただきます、と呟いてスプーンを手に取った。


「ん、美味しい。」
「その笑顔素敵だァ〜〜っ」


此の海王類の肉…、そう言えば今さっきウソップさん達が釣ってましたね。
ウソップにそう言うと、ふふんと笑って武勇伝を語り始めた。


「……で、チョッパーやルフィが驚いて立ちすくむ中、おれは勇敢に海王類にこう言ったんだ「おれの名は、キャプテーン・ウソップ。命が惜しければ、おれの言うことを聞け。」そう言うと海王類はおれの前に跪いたんだ。まあおれの威厳に怯えたんだな。それで…」
「ぽで、ほびへへへへほー?(おれ、怯えてねえぞー?)」


ルフィが喋るたびに、こちらに口の中の物がかかるからやめて欲しい。
相変わらず騒がしいところだな、と思った。




(全ては、ガラスケースに入っていた私を救ったのが始まり)