二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE -海姫- 建て直し!! ( No.31 )
- 日時: 2012/03/11 15:40
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)
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「…で、そっちはどうです?」
「いんや、全然だ。」
エースと途中で合流して、お互いの情報を言い合う。
しかし、やはり情報など集められなかったようで、セナもエースも、ともにがっかりしたような表情を見せる。
「仕方ありませんね…。ログもたまったようですし、次の島に行きましょうか。」
「あ、ああ……そうだな」
セナは、ストライカーを止めて在る場所に行こうと足を進めようとする。しかし、その瞬間、自分の名を呼ぶ声が聞こえた気がして、足を止めた。
「セナさーん!」
「……?クラウド、さん?」
クラウドが、手を振ってこちらへ走ってくる。エースは、誰だそれ、と言いたそうな顔をするが、それを無視してクラウドの方へ歩いた。
「如何したんですか?」
「…はあ、はあ…っ良かった、まだ行ってなかった…っ、セナさん、これ忘れ物です…っ」
「…?…これは…私の上着、ですか」
上着。そういえば暑くて店で脱いだんでしたっけ。そう呟いて、クラウドに頭を下げた。
「有難う御座います」にこ、
「…………!!〜〜〜っ」
微笑んで見せると、クラウドはしゃがみ込み声にならない声を発した。
どうしたものか、とセナはクラウドの顔を覗き込む。
しかしクラウドは頑なに顔を見せようとしない。
「ああ〜!もう、ずるいです!!」
「……………っえ?」
「わからないならいいです!」
「…?有難う、私、もう行きますね」
「……あ、ちょっと…ッ!もうちょっとだけ此処に、居て下さいよ!」
「………はい?」
「お願いします!」
クラウドは突然立ち上がったかと思うと、セナにそんな頼みごとをする。
セナは困った顔をして、エースをちら、と見ると、エースは不貞腐れたような顔をして、べーっ、と舌を出した。
「………、あ、…いいです、けど。」
「本当ですかっ!?有難うございます!」
クラウドは、にこにこと笑うと、あとで店に来て下さい、とセナに言って帰っていった。
「…誰だよ、あいつ。」
「はい?…あ、そういえばエースさんは知りませんでしたね。クラウドさんと言うのですよ。とても美味しい御飯を作ってくれました。…あとで一緒に行きましょう?」
「………ッ行かねえ!用事が出来たっ!またな!!」
エースは、近くの石を蹴ると、すぐに駆けていった。
「……?、行ってみましょうか…」
すれ違う気持ち。
2人は互いに背を向けて、互いに違う方に進んでいった。
(すれ違う気持ち。反対の2人はまるで唐紅と濃紺のようで)