二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE -海姫- 建て直し!! ( No.34 )
- 日時: 2012/03/11 15:44
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)
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眼がさめれば、辺りはまだ暗くて。
時計を見るとまだ深夜だと分り、ベッドへ戻る。
ルシファー島をでて、此の島へ来た。
宿をとり、休んでいる途中だった。
「………夢、?」
そして私は夢を見た。
とても懐かしくて、幸せで………でも、でも
突然不幸は訪れたんだ。
私の島は、蒼ノ国(アオノクニ)といわれる島だった。
海が、世界で一番果てしなく蒼く綺麗だからだ。
元、海の島。
ある男のせいで蒼ノ国は深海に沈んだ。
あの海の島と言われる廃墟は、蒼ノ国の残骸だ。
「蒼狩り」
あの時、世界一番の権力を持っていた男の命令で蒼ノ国の人々が、殺されたり、奴隷にされたのだ。
それを、今は「蒼狩り」という。
蒼狩りという事件は、歴史から抹消されたのだが。
私と——あの子も、その被害に在った。
〝きみらは殺さないであげる。…そのかわり永久にぼくに仕えて〟
幸い殺されはしなかった。だけど残された道は、奴隷しかなかった。
〝ね、きみらの名前は?〟
〝私は、…シンフォニー・アルト・セナです〟
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
〝おれは、………シンフォニー・アルト・セラ〟
—————セナの、弟。
***
——こんこん、
ドアを叩く音が、静かな闇にすうっと消えゆく。はっとして、目を覚ました。
——今のも、夢?茫然としていると、またノックする音が聞こえる。
それを耳にとらえて、泣きはらした目を裾で拭うと、ドアを開けた。
そこにいたのは、エースで。
「どうしたんですか?」
「………泣いたのか?」
「え?そんなわけ………」
—ないじゃありませんかその言葉が、唇からこぼれる事は無く。
エースがセナを抱きしめて部屋に入る。
「…エース、さん?」
「おまえが、泣いてる気がした。」
一気に世界が色付く。エースは深刻そうな顔をしていて。
「……ふふ、馬鹿ですね」
本当、あの子みたいだ。
——あの子
——私の、愛しい弟。
「私の昔話を、しましょうか。」
あの子に似た弟をもつ、エースさんに。
ただ、
聞いて欲しい。
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