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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE -海姫- 建て直し!! ( No.38 )
- 日時: 2012/03/11 15:51
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)
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剣が交わる、音がする。乾いた金属音は、私を惑わせる。
初めこそは戸惑っていたが、もう私に降り注ぐ緋色の生温かい液体など、気にならない。
人間って残酷だな、と静かに笑った。
キン…ッ
キン………キン…
「お姉ちゃん!大丈夫!?」
「大丈夫だよ……っと」
お互いに敵を斬りながら、会話をまじわす。
剣の使い方もわかってきて、もう余裕まで生まれる。
「ミルはどうしてる!?」
「ミルなら、能力を使って脱出路を探してる!」
「じゃあ、リルは……っ!?」
「リルは戦いの最先端で、敵と戦ってるよ……っはァ!」
風を切る音が聞こえる。動くたびに、私の長くて蒼い髪が揺れる。
海の色。生まれた時から目も、髪も蒼色だったのだ。
「もうすぐ……っと、リルのとこ!」
「わかった…わ!!」
走るスピードが増す。暫く走るとリルの灰色が見えた。
「リルーッ」
「……セナ、姉!?…!危ない!」
リルの瞳が私をとらえる。
危ない、といわれて後ろを見ると、銃を私に向ける男。
「セナ姉ー———ッ!!」
その瞬間、視界が反転する。
コンクリートに頭ぶつけて、「いった…」とゆっくりと起き上がった。
「………え?」
「大丈夫?…セナ姉………がはっ!」
目を、疑った。リルの胸を、銃が貫いていた。
赤い、赤い、血が流れた。
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