二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ONEPIECE -海姫-  建て直し!! ( No.4 )
日時: 2012/03/11 15:00
名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)

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「………どう、思いますか?」
≪どう、と申されても、我には分らぬ。≫

女…いや、セナは海の上をセナと共に歩く狼に何かを問う。
狼の名は「ハク」。銀色の毛並みは、神々しく、その狼の瞳はセナと同じ蒼色だった。ハクは、「神狼」と呼ばれる狼の中で、神の位に立つ種だ。
そのハクを、ふわり、と撫でて海に飛び込んだ。
ウミウミの実能力者は、海に入ると、人魚になる事が出来る。そのせいか、海に入るとセナの下半身は、美しい鰭が出来ていた。


「…あの船長様は、ロジャーと似た雰囲気を纏っていらっしゃった」
≪うむ。それには我も同意しよう。あやつは、ロジャー殿と似ておる≫


セナは、ロジャーを思い浮かべる。
——ロジャーは、今まで出会った中で、一番自由でした。
そう考えて、また海を泳いだ。






  ***






「エドワード様、具合はどうですか?」
「グラララ!最高だ!」
「そうですか。それは、何より。…手を出して下さい。」
「何時もすまねぇな。」
「いえ。………癒水(ピュアウォーター)。」


セナは、白ひげ海賊団にいた。白ひげの、治療をしているのだ。
セナの能力の一つ、癒水は、人を癒やす事が出来る海水を出す事が出来る。
セナが能力を発動すると、ぽわ、と音がして、エメラルドグリーンに染まった綺麗な水が白ひげの周りを舞いはじめた。



「………どうですか、」
「グラララ、すげぇな!」
≪…笑ってばかりだな、御主。≫
「こら、ハク無礼ですよ。」
≪すまぬな。以後気をつける。≫
「グラララ!そうだ、うちの新しい息子を紹介しよう。」
「へえ、また増えたのですか。」
「エース!」
「…ああ、火拳ですね。」
「なんだぁ?オヤジ!」
「紹介してぇ奴がいる!セナだ。」
「……!海姫!!」
「…その名はやめて頂きたいです。なにしろ嫌いなもので。
 …初めまして、エース様。セナと申します。」
「あ、ああ……ご丁寧にどうも。エースです。」


セナは、ニコリと笑う。やはり、目は笑っていないが。
エースはセナを見つめる。
その蒼い目は、吸い込まれるかと錯覚するほど、深く、潤いに満ちていた。寂しげな、人だと思った。




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