二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ONEPIECE -海姫-  建て直し!! ( No.9 )
日時: 2012/03/11 15:06
名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: w0.JbTZT)

.




セナの雄叫びは、町中に広がった。
息を肩でしながら、ただただ立ちすくむ。

—699歳。本当は死んでいなくてはならない存在。生きていてはいけない存在。

セナは、ゴホッゴホッ、と咳き込んだ。
手には、血が付いていた。


「……世界が、私を」


拒んでいますね。そう付け足してまた咳き込んだ。
人が100年生きるとしたら、私は599年前に死ぬべきだった人。なのに、私がずっと存在し続けるせいで、世界は私を拒み初めている。
それと共に、私の身体も、いくら不老不死といえど此処までの老化と、
悪魔が住み着いている事を拒んでいる。

雨など降っていないのに、地面が濡れた。
1つは、涙。
1つは、血。それは混ざり合い、いずれ消える。

全て変わっていくのに、
全て無くなっていくのに私は、変わらない。死なない。

私だけ、あの時のまま。


「……………願わくば、」


私は………。











***






エースは、考えていた。
セナは、色んなものをあの小さな背中に抱え込んでいるのだ。それを何とか取り除いてやりたいのに。
何も、出来なくて。エースは凄くもどかしかった。


「エース。悩み事かよい?」
「……マルコ。」
「ハハハ。あの元気は何処に置いてきたんだよい?」


エースの横に、マルコが座る。
そして、マルコはエースをぐしゃぐしゃっ、と撫でた。


「セナのことかよい?」
「!!!!」
「わかりやすいなァ。ウチの2番隊隊長さんは。」
「……なァ、どうすればいいと思う?…セナは、辛いものを1人で抱え込んでいるんだ。助けも求めずに。」

「……どうするかはお前が決める事だよい。エース。お前だって辛い思いをしたんだよい。そんなお前だからできる事があるんじゃねェのかい?お前のとりえは馬鹿みたいな笑顔だよい。笑え。お前がそんな辛気くせぇ面してたから皆心配してるぞい」

「…ああ!そうだよな!!ってゆうか馬鹿って何だ!」
「ああ。お前は馬鹿じゃねえな。お前と一緒にされちゃ馬と鹿が可哀想だ。」
「どういう意味だー!!!」


エースは笑顔を取り戻していた。




.